免疫抑制療法
免疫抑制剤は、免疫抑制療法において免疫系の活動を抑制または阻害するために用いる薬剤である。
作用・効果
- 移植した臓器や組織(骨髄、心臓、腎臓、肝臓など)に対する拒絶反応の抑制
- 自己免疫疾患やそれによると推定される疾患(関節リウマチ、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎 など)の治療
- 自己免疫とは関係ない炎症性の疾患の治療(アレルギー性喘息の長期的抑制など)
経口薬
一般的には免疫抑制剤の内服は下記のものから3剤使用します。カルシニューリン阻害剤の中から1剤、代謝拮抗型免疫抑制剤の中から1剤、そしてメドロールのあわせて3剤を内服することになります。これらの組み合わせは、移植した条件や拒絶反応の有無、薬剤の副作用を考慮して決定します。また、内服量も同様にそれぞれの患者さんにあわせて決定しています。
アルキル化剤
- エンドキサン錠(一般名:シクロフォスファミド)
注射薬
- ソル・メドロール静注用(一般名:メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム)
拒絶反応がおこった場合、まず行われる治療はステロイドパルス療法といわれるステロイドの点滴治療です。ステロイドを一時的に大量に点滴投与することにより拒絶反応を治療します。
- オルソクローンOKT3注(一般名:ムロモナブ-CD3注射液)
Tリンパ球に対する抗体です。ステロイドパルス療法で治療しても治らない強い拒絶反応(ステロイド抵抗性拒絶反応)に使用します。その作用は強力ですが副作用もやや多くなります。
- スパニジン点滴静注用(一般名:グスペリムス塩酸塩注射用)
移植前より拒絶反応がおこる可能性が強い場合に移植時より使用したり、ステロイド抵抗性拒絶反応に用います。
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初版日時: 2013-06-01 (土) 19:40:56
最終更新: 2016-02-08 (月) 13:59:03 (JST) (2972d) by seriza
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