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ソル・メドロール静注用 :: 医療 Wiki

illness:ソル・メドロール静注用

ページ内コンテンツ
  • メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム(Methylprednisolone Sodium Succinate)
    • 作用と効果
    • 使用する前の確認事項
    • 用法・用量
    • 使用中の注意
    • 副作用
      • 重大な副作用
      • その他の副作用
    • 同じ成分の医薬品
    • ジェネリック医薬品

メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム(Methylprednisolone Sodium Succinate) anchor.png[1]

合成副腎皮質ホルモン[2]

  • ソル・メドロール静注用40mg(製薬会社:ファイザー株式会社)
  • ソル・メドロール静注用125mg(製薬会社:ファイザー株式会社)
  • ソル・メドロール静注用500mg(製薬会社:ファイザー株式会社)
  • ソル・メドロール静注用1000mg (製薬会社:ファイザー株式会社)
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作用と効果 anchor.png[3]

この薬は、炎症やアレルギー症状を改善したり、免疫を抑制するなどさまざまな働きがあり、多くの病気[4]に用いられます。ただし、病気[4]の原因そのものを治す薬ではありません。

〔ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg、1000mg〕

  • 急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)
  • 腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
  • 受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善
  • ネフローゼ症候群[5]
  • 多発性硬化症[6] の急性増悪

〔ソル・メドロール静注用40mg、125mg〕

  • 気管支喘息

〔ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg〕

  • 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
    再発又は難治性の 悪性リンパ腫[7]
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使用する前の確認事項 anchor.png[8]

次の人は、この薬を使用することはできません。
  • 過去にソル・メドロール静注用に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人
  • 生ワクチンまたは弱毒生ワクチン[麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、おたふく風邪、水痘(みずぼうそう)、BCG、ポリオ(小児まひ)など]を使用している人
次の人は、原則として、この薬を使用することはできません。
  • 有効な抗菌剤のない感染症にかかっている人
  • 全身の真菌症にかかっている人
  • 腎機能低下及び慢性腎不全のある重い感染症にかかっている人
  • 急性心筋梗塞[9]を起こした人
次の人は、慎重に使う必要があります。使い始める前に医師または薬剤師に告げてください。
  • 消化性潰瘍、憩室炎のある人
  • 最近、腸の吻合手術を受けた人
  • 糖尿病[10] の人
  • 感染症にかかっている人
  • 結核にかかっている人
  • 単純疱疹性角膜炎の人
  • 骨粗鬆症 の人
  • 精神病の人
  • 後のう白内障の人
  • 緑内障[11]の人
  • 腎不全、高血圧[12]、うっ血性心不全の人
  • 電解質[13]異常のある人
  • 甲状腺機能が低下している人
  • 肝硬変の人
  • 脂肪肝、脂肪塞栓症の人
  • 血栓症の人
  • 重症筋無力症[14] の人
  • 気管支ぜんそくの人
  • 過去に乳製品に対して過敏な反応を経験したことがある人
  • 潰瘍性大腸炎[15] の人
  • 高齢の人
この薬には併用してはいけない薬〔生ワクチンまたは弱毒生ワクチン(麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、おたふく風邪、水痘(みずぼうそう)、BCG、ポリオ(小児まひ)など)〕や併用を注意すべき薬があります。他の薬を使用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
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用法・用量 anchor.png[16]

この薬は注射薬です。

使用される病気[4]または目的使用量および回数
急性循環不全 出血性ショックメチルプレドニゾロンとして1回125~2000 mg
急性循環不全 感染性ショックメチルプレドニゾロンとして1回1000 mg。症状が改善しない場合には1000 mgを追加
腎臓移植に伴う免疫反応の抑制メチルプレドニゾロンとして1日40~1000mg
受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善受傷後8時間以内に、メチルプレドニゾロンとして30 mg/kgを15分間かけて投与し、その後45分間明けて、5.4 mg/kg/時間を23時間投与
ネフローゼ症候群[5]成人:メチルプレドニゾロンとして1日500~1000mg
小児:メチルプレドニゾロンとして1日30 mg/kg(最大1000 mg)
多発性硬化症[6]の急性増悪メチルプレドニゾロンとして1日500~1000 mg
気管支喘息成人:メチルプレドニゾロンとして初回量40~125 mg。その後、症状に応じて、40~80 mgを4~6時間ごとに追加
小児:メチルプレドニゾロンとして1.0~1.5 mg/kg。その後、症状に応じて、1.0~1.5 mg/kgを4~6時間ごとに追加
再発又は難治性の悪性リンパ腫[7]に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法メチルプレドニゾロンとして250~500 mgを1日1回5日間。これを1コースとして、3~4週ごとに繰り返す
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使用中の注意 anchor.png[17]

  • この薬を連用した後、急に使用を中止すると、発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、 筋肉痛、関節痛、ショックなどがあらわれることがあります。中止する場合は徐々に減量されます。医師の指示どおりに使用してください。
  • B型肝炎[18]ウイルスキャリアといわれている人は、この薬の使用中や使用終了後 に継続して血液検査が行われます。発熱、倦怠感(けんたいかん)、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • 薬物、食物、添加物等に過敏な喘息の人は、この薬を使用している間、喘息発作が悪化することがありますので特に注意してください。
  • ソル・メドロール静注用40mgには添加物として牛の乳由来の乳糖を使用しているため、過去に乳製品に対して過敏な反応を経験したことがある人は、アナフィラキシーがあらわれることがあります。ほてり、眼と唇のまわりのはれ、しゃがれ声、息苦しい、動悸(どうき)、じんましん、意識の低下などの症状があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • 水痘(みずぼうそう)または麻疹(はしか)に感染すると致命的な経過をたどることがあります。感染が疑われる場合はただちに受診してください。
  • 妊娠または妊娠している可能性がある人は医師に相談してください。
  • 授乳は避けてください。
  • 他の医師を受診する場合や、薬局などで他の薬を購入する場合は、必ずこの薬を使用していることを医師または薬剤師に伝えてください。
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副作用 anchor.png[19]

  • 急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)
    主なものは、低血圧 等
  • 腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
    主なものは、糖尿、感染、胃腸出血、肝機能異常 等
  • 急性脊髄損傷における神経機能障害の改善
    主なものは、血糖[20]上昇、糖尿 等
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重大な副作用 anchor.png[21]

  • ショック
    呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがある。
    冷や汗、めまい、意識がうすれる、考えがまとまらない、血の気が引く、息切れ、判断力の低下
  • 心停止
    意識がなくなる、呼吸停止
  • 循環性虚脱
    顔面蒼白、息苦しい、脱力、冷や汗、めまい、意識がなくなる
  • 不整脈[22]
    めまい、胸がドキドキする、胸の痛み、気を失う
  • 感染症
    ウイルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫等による感染症の誘発又は徴候の隠蔽、感染症の悪化等があらわれることがある。
    かぜのような症状、からだがだるい、発熱、嘔吐
    B型肝炎[18]ウイルスの増殖による肝炎としてあらわれる場合〕
    吐き気、嘔吐、食欲不振、白目が黄色くなる、皮膚が黄色くなる
  • 続発性副腎皮質機能不全
    からだがだるい、力が入らない、吐き気、嘔吐、食欲不振、低血圧
  • 骨粗鬆症
    骨粗鬆症があらわれ、脊椎圧迫骨折、病的骨折を起こすことがある。
    腰・背中の痛み、骨折しやすくなる、手足の痛み
  • 骨頭無菌性壊死
    大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死があらわれることがある。
    関節の痛み、股関節の痛み、太もも前面の痛み、膝の関節の痛み、歩行障害
  • 胃腸穿孔
    血を吐く、吐き気、嘔吐、激しい腹痛、血が混ざった便
  • 消化管出血
    血を吐く、吐き気、嘔吐、腹痛、血が混ざった便、黒色便
  • 消化性潰瘍
    胸やけ、胃もたれ、背中の痛み
  • ミオパチー
    非脱分極性筋弛緩剤との併用又は重症筋無力症[14]等の神経筋接合部位障害のある患者において短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至ったことが報告されている。
    痛み、筋肉のこわばり、筋力の低下、CK(CPK)の上昇等
  • 血栓症
    心筋梗塞[9]、腸間膜動脈血栓症等の血栓症があらわれることがある。また、血液凝固能亢進に伴って血小板減少が生じることがある。
    血を吐く、吐き気、嘔吐、胸の痛み、胸をしめつけられる感じ、胸を強くおさえつけた感じ、激しい腹痛、腹がはる、足の激しい痛み、出血、知覚のまひ
  • 頭蓋内圧亢進、痙攣
    けいれん、意識がうすれる、考えがまとまらない、頭痛、嘔吐、判断力の低下
  • 精神変調、うつ状態
    からだがだるい、ぼんやりする、考えがまとまらない、気分が落ち込む、食欲不振、どうしたらよいかわからない、やる気がおきない、気分がふさぎ込む、上機嫌、情緒不安、不眠、眠りが浅い、夜中に目がさめる
  • 糖尿病[10]
    とうにょうびょう
    からだがだるい、体重が減る、のどの渇き、水を多く飲む、尿の量が増える
  • 緑内障[11]
    頭痛、眼の痛み、視力の低下、吐き気
  • 後嚢白内障
    眼のかすみ、光がまぶしく感じる、視力の低下
  • 中心性漿液性網脈絡膜症
    なんとなく見づらい、視力の低下
  • 多発性後極部網膜色素上皮症
    視力の低下
  • 気管支喘息
    ヒューヒュー音がする、発作的な息切れ
  • 心破裂
    急死
  • 膵炎
    吐き気、嘔吐、胃・おなかの激しい痛み、背中の痛み
  • うっ血性心不全
    からだがだるい、全身のむくみ、吐き気、息苦しい、動く時の息切れ
  • 食道炎
    げっぷ、飲み込むときの痛み、胸やけ
  • カポジ肉腫
    手足の紫色の皮疹やしこり
  • 腱断裂(けんだんれつ)
    アキレス腱の痛み、歩けない
  • 肝機能障害、黄疸
    からだがだるい、白目が黄色くなる、吐き気、嘔吐、食欲不振、かゆみ、皮膚が黄色くなる、尿が黄色い
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その他の副作用 anchor.png[23]

副作用5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
血液及びリンパ系障害-白血球増多--
肝臓---脂肪肝
精神神経系---多幸症、不眠、頭痛、めまい
---網膜障害、眼球突出
循環器 心臓-血圧降下、血圧上昇徐脈-
消化器--嘔吐、悪心下痢、腹痛、胸やけ、腹部膨満感、食欲不振、食欲亢進
皮膚・皮下組織系-創傷治癒障害-紫斑、ざ瘡、発汗異常、脂肪織炎、皮膚菲薄化・脆弱化、多毛症、皮膚線条
過敏症--そう痒、発疹、紅斑-
代謝及び栄養--満月様顔貌窒素負平衡、体重増加
体液・電解質[13]---浮腫、低カリウム性アルカローシス、カリウム低下、ナトリウム貯留
内分泌---月経異常、クッシング様症状
筋骨格系及び結合組織障害--関節痛筋力低下、筋肉痛
その他--発熱疲労感、仮性脳腫瘍[24]、しゃっくり、易刺激性
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同じ成分の医薬品 anchor.png[25]

  • 注射用ソル・メルコート
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ジェネリック医薬品[26] anchor.png[27]

  • メチルプレドニゾロンコハク酸エステルNa注射用

Last-modified: 2019-03-23 (土) 22:21:31 (JST) (1861d) by kondo