核磁気共鳴画像法
核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging、MRI)とは、核磁気共鳴 (nuclear magnetic resonance、NMR) 現象を利用して体内の内部情報を画像化する方法です。
人体を強力な磁場においたり、ある波長の電波をあてると、体内にたくさんある水素原子核が磁気に共鳴して微弱な電波を発生します。 MRIはその電波を受信してエネルギーの強さや密度をとらえて画像を映し出します。
CTでは輪切りにした像しか得られませんが、MRIだと縦横斜めなど自由に断面画像を映し出すことが出来ます。
MRIの種類
- トンネル型MRI
MRIは超電導磁石による装置が主流で、この形式から発展してきたため、現在でも磁石の形状であるトンネル型が一般的です。
トンネル型の磁石は製造が容易で高性能を達成しやすいので、高磁場装置では多く用いられています。
しかし、検査を受けられる患者にとっては、狭いトンネルの中に閉じ込められることに苦痛を感じることがあります。 - オープンMRI
永久磁石は超電導磁石と異なり、装置のでざいんを自由に変えることが出来ます。
このため、トンネル型ではない新しいオープンな形のMRIが可能になりました。
MRIの特長
- 利点
- 放射線での被爆がありません。
- 骨や空気の影響を受けません。
- 体の任意の断面を撮影することが出来ます。
- オープンMRIであれば、閉塞感も少なく、MRIの音も小さいためにリラックスして検査を受けることができます。
MAR検査
MRA(MRアンギオグラフィ)は、静脈から造影剤を注入してMRI検査を行います。血管を鮮明に映し出すことができ、動脈瘤を見つけたり血管が詰まっている箇所や流れが細くなっているところを発見するのに役立ちます。
どのような検査か
検査着に着替えて検査台に仰向けに寝ます。検査台が動いて電磁波を発生させるガントリーという円筒形の器械に入ります。
撮影する目的によりかかる時間が異なりますが、約20分~40分ぐらいです。MRA検査を行っても1時間以内に終わります。検査の前処置はなく、終わった後も安静の必要はありません。
検査を受ける時の注意
誤って金属品(指輪、アクセサリー類、ヘアピン、入れ歯、眼鏡、時計など)を身につけて検査した場合、MRIは強力な磁石を使用しているため、金属品が磁石に引きつけられたり、電子機器、時計などは壊れる事が考えられます。また、MRIは電磁波を使用しているため、金属が加熱されることが考えられます。
心臓ペースメーカーや心臓人工弁、血管クリップまたは、骨折して金属の留め具が体内に入ってる人は、磁場の影響があるため検査を受けることができません。MRI検査が受けられない場合は、X線を使用したレントゲンやCTスキャナーによる検査が行われます。
検査が午前中の場合は朝食抜き、午後の場合は昼食を抜きます。
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