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概要 anchor.png

子宮は女性の生殖臓器であり、子宮の出口付近(膣に近い部分)を子宮頚部、子宮の上部、袋の部分を子宮体部と呼び、それぞれの部位に生じる癌を子宮頚部癌または子宮頸がん、子宮体部がんまたは子宮体がんと呼び、同じ子宮がんでも区別されます。

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検査 anchor.png

  • 子宮内膜細胞診
    子宮内腔にチューブを挿入して細胞を吸い取ったり柔らかい器具で内膜細胞をこすりとって顕微鏡検査し、細胞の変化をクラス分け(または陰性・疑陽性・陽性に分類)して評価します。
  • 超音波検査
    月経のある人の内膜は周期的に厚くなったり薄くなったりします。
    閉経後の内膜は非常に薄くなります。子宮に超音波をあてて内膜の厚さや形状に異常がないか観察します。
  • 子宮内膜病理組織診断
    子宮内膜組織を採取して病理組織診断を行なう精密検査で、子宮内に細い器具を挿入して組織を吸い取ったり掻きとったりします。
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病気の症状 anchor.png

子宮体癌は比較的初期状態から不正出血が起こります。 その他、排尿痛または排尿困難、性交時痛、骨盤領域の痛みなどの症状が現れることがあります。

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病期 ステージ分類 anchor.png

子宮体がんの病期(進行の程度)は,基本的には手術で摘出した子宮などの病理検査結果に基づいて決定されます。

  • 0期(子宮内膜異型増殖症)
    上皮内癌ともいい,非常に早期の癌です。癌は子宮頚部の上皮内のみにとどまっています。
  • I期
    癌が子宮体部に限局するもの。
    癌は子宮体部のみに存在し,子宮頚部への広がりは認めないもの。内膜のみに癌が存在していればa期,子宮筋への浸潤の程度によりb期,c期と更に細かく分けられます。
  • II期
    癌が子宮体部及び頚部に及ぶもの。
    癌は子宮内には留まっていますが,子宮体部を出て子宮頚部へも広がっている状態です。子宮頚部での浸潤の程度によってIIa期,IIb期に分けられます。
  • III期
    癌は子宮外に広がっているが,骨盤領域に留まっているもの。または骨盤内あるいは大動脈周囲のリンパ節へ転移を認めるもの。
  • IIIa: 子宮の筋肉の外側をおおっている膜を破って癌細胞が広がっている,または卵巣や卵管に癌細胞が転移している,あるいは腹水の中に癌細胞がある状態です。
  • IIIb: 子宮傍組織(子宮頚部周囲の組織)への浸潤が骨盤壁にまで達している状態です。あるいは癌によると思われる水腎症または無機能腎がみられるものも含みます。
  • IV期
    癌が骨盤領域を越えて広がっている,あるいは膀胱、腸の粘膜まで広がっているもの。
    女性が立った状態で膀胱は子宮の腹側にあり、背側には腸管があります。癌が子宮の外側をおおっている膜を破って広がり,膀胱や腸管の外側から浸潤していって、粘膜まで癌細胞が広がった状態です。
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治療法 anchor.png

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手術療法 anchor.png

子宮体がんは、子宮頚がんや卵巣がんと比較すると放射線療法や化学療法の効果が低いので手術療法が主な治療法となり、癌の存在する子宮を摘出するのが最も一般的な治療法です。子宮体がんの中でも、癌が子宮の出口(子宮頚部)の近くにある場合や、子宮頚部にまで広がっている場合には、子宮と両側付属器に加えて、子宮を骨盤内で支えている靱帯や、膣の一部もとる手術(広汎子宮全摘術)が必要になります。

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放射線療法 anchor.png

放射線療法にはX線を体の表面から当てる外照射法と、腟より放射線を当てる腔内照射法があります。
放射線療法は、これを主たる治療法として単独で行われる場合と、手術の後に追加治療として行われる場合があります。
手術後の追加治療が必要となるのは、癌がまだ残っていると考えられる場合、完全な手術療法が行えなかった場合等です。

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化学療法 anchor.png

抗癌剤を投与する治療法です。投与の方法には、内服、筋肉あるいは皮下注射、点滴投与等があります。
また周期は、月に一回投与する方法、毎週投与する方法等があり抗癌剤の効果が認められれば、少なくとも3~6回繰り返されます。
体内に入った抗癌剤は,血流にのって全身を巡り、癌細胞を攻撃しますが,同時に正常な組織もダメージを受けます。

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ホルモン療法 anchor.png

いわゆる女性ホルモンには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があります。
これらは正常な状態では卵巣から分泌されています。この二つのうち、卵胞ホルモン(エストロゲン)単独では、子宮体癌の増殖に働くとされています。
一方、黄体ホルモン(プロゲステロン)は子宮体癌の進行を遅らせる働きがあるといわれています。
ホルモン療法は、妊娠する可能性を残すために子宮を温存したい場合や、全身状態が悪く化学療法が難しい場合が適応になります。
ホルモン療法の副作用としては、血栓症(血管内で血が塊を作る)に注意する必要があります。

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罹患した署名人 anchor.png

  • 原千晶(女優、タレント、アロマインストラクター)
    30歳で子宮頸がんと診断され、仕事を一時休養。その後、手術を受け、仕事に復帰したが、35歳の時に子宮頸がん子宮体がんが併発し、子宮全摘出手術を受けた。
    よつばの会
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