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SJS 概要 anchor.png

シェーグレン症候群は唾液腺や涙腺などの外分泌線が破壊され、漸進的な乾燥症状を引き起こす、自己免疫疾患です。また、全身性の臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患でもあります。
シェーグレん症候群の主症状の一つは唾液分泌低下による口腔乾燥ですが、口の渇きよりも味覚異常、あるいは口内炎が表面化することもあります。

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病名の由来 anchor.png

シェーグレン症候群は1933年にスウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレン(Sjogren)の発表した論文にちなんでつけられた疾患です。

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症状 anchor.png

ドライアイ、ドライマウスの症状があります。

  • 目の乾燥(涙が出ない・目がごろごろする・目がかゆい・目が痛い・目が疲れる・物がよく見えない・眩しい・悲しい時に涙が出ない)
  • 口の乾燥(口が渇く・唾液が出ない・口が渇いて会話が出来ない・味がよく分からない・口内が痛む・舌の表面が割れる・夜間に飲水のために起きる・虫歯が多くなる)
  • 鼻腔の乾燥(鼻が渇く・鼻の中にかさぶたが出来る・鼻出血がある)。
  • その他
    唾液腺の腫脹と痛み、膣乾燥、レイノー現象、関節痛、夜間頻尿、紫斑、皮疹、日光過敏などがあります。
    • レイノー現象
      寒さ(温度差)や緊張をきっかけに、血流が悪くなり指先が白、紫、赤色に変化する症状です。しびれ、痛みを伴うこともあります。
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診療科 anchor.png

膠原病

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検査・診断 anchor.png

診断には厚生労働省シェーグレン症候群改訂診断基準(1999年)を用いています。以下4項目中2項目の検査において満たせばシェーグレン症候群と診断されます。

  • 口唇腺・涙腺生検病理組織検査
  • 唾液腺造影、唾液分泌量検査
  • 眼科検査
  • SS-A抗体またはSS-B抗体陽性
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  • 口腔乾燥症状・唾液の分泌を促進する薬
    • サリグレンカプセル(一般名:セビメリン塩酸塩水和物)
    • エボザックカプセル(一般名:塩酸セビメリン水和物)
    • サラジェン錠(一般名:塩酸ピロカルピン)
      汗をかきやすいという副作用がありますが、塩酸セビメリンと同様に唾液分泌に有効な薬剤です。頭頚部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善します。
    • サリベートエアゾール(一般名:塩化ナトリウム 塩化カリウム 塩化カルシウム水和物 塩化マグネシウム リン酸二カリウム)
    • イソジンガーグル液
  • 乾燥性角結膜炎の対症療法として
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治療法 anchor.png

原因から治す根本治療は困難になっていますが、乾燥症状がすでにある場合は症状を軽減する治療や進行を止める治療が主体になります。

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眼乾燥(ドライアイ)に対する治療 anchor.png

  • 分泌
    涙の分泌を促進する方法として、ステロイド薬による抗炎症作用や炎症細胞の浸潤抑制による効果が一部で期待されます。
    塩酸セビメリンがヨーロッパでは涙の分泌にも効能が認められていますが、日本では適応が取れていません。
  • 補充
    涙の補充には人工涙液や種々の点眼薬があります。これらを1日3回以上使用します。
    点眼薬には防腐剤が入っていますので、何回も点眼するときは防腐剤による角膜障害が問題になります。この場合は普通の点眼の後に防腐剤の入らない点眼薬(生理的塩水、ソフトサンティア)で洗い流すか、防腐剤のはいらない使い捨ての点眼薬(ヒアレイン・ミニ)を使う方が良いでしょう。
  • 角膜上皮の再生促進や角膜炎の治療
    傷害された角膜上皮の再生促進や角膜炎の治療の目的で、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ビタミンA、フィブロネクチンナドを含んだ点眼薬が使用されます。
  • 血清
    別の治療として、自己血清を採取してこれを薄めて使用する方法が推奨されています。血清の中には上皮成長因子、ビタミンなどの様々な物質が入っているからです。
  • 蒸発の防止
    涙の蒸発を防ぐために、眼鏡の枠にビニール製のカバーをつけたモイスチャー・エイド(ドライアイ眼鏡)があります。 涙の排出を低下させるためには、鼻側の上下にある涙の排出口である涙点を閉じる方法があります。それには涙点プラグで詰める方法や、手術によって涙点を閉鎖する方法があります。
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口腔乾燥に対する治療 anchor.png

  • 唾液分泌の促進
    シェーグレン症候群の患者さんは虫歯になりやすいので、口内を清潔に保つことが非常に大切です。 唾液分泌の刺戟、促進する必要があります。
    唾液分泌を刺激するものとしてシュガーレスガム、レモン、梅干などがあります。唾液分泌を促進するものとしてアネトールトリチオン(フェルビテン)がありますが、尿の着色、腹鳴などの副作用が出現することがあります。
    他にブロムへキシン(ビソルボン)、漢方薬(人参養栄湯、麦門冬湯)なども用いられます。副腎ステロイド剤も有効であり、症状に合わせて使用されます。特に、唾液腺腫脹をくり返す時には有効です。
    塩酸セビメリン(エポザック、サリグレン)は今までの薬剤に比べて有用性が高く、約60%の患者さんに有効です。
    副作用として消化器症状や発汗などが約30%の患者さんにあります。また、マイレン酸トリメブチン(セレキノン)の併用は、吐き気などの副作用を予防することが報告されています。さらに、水に溶かしてうがい薬として使う方法も検討されています。
  • 補充
    唾液の補充はサリベートや2%メチルセルロースが人工唾液として使われます。サリベートは噴霧式で舌の上だけでなく、舌下、頬粘膜に噴霧した方が口内で長持ちします。また、冷蔵庫保存で不快な味が消えます。

  • 虫歯の予防や口内の真菌感染、口角炎を予防するものとして、イソジンガーグル、ハチアズレ、オラドール、ニトロフラゾン、抗真菌剤などが用いられます。
    歯の管理と治療としてブラッシング、歯垢の除去と管理、虫歯、歯周病対策などがあります。オーラルバランスという口腔保湿剤もあります。 口腔内環境を改善させるために、食事の改善として乾燥食品、香辛料、アルコール飲料を避けること、禁煙が必要です。
    歯の健康のためにバラエティーに富んだ食物群をとる、糖分を避ける、甘い間食をとらない(ガムはキシリトールガムにする)などの注意が要ります。
  • 痛み、乾燥
    口内の痛み、乾燥による咀しゃくと嚥下困難に対しては食物をやわらかくする、刺激のあるものを避ける、乾燥したものは液体に浸して食べる、温度を食べやすい温度にする、などがあります。
  • 味覚
    味覚の変化に対しては食物の水分、温度、食物の組み合わせを工夫するなどを考えてください。
  • 全身の臓器
    全身性の臓器病変のある人は、ステロイド薬や免疫抑制薬などを含めて適した治療が必用です。
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経過 anchor.png

経過については、10~20年経ても症状に変化のない患者さんが約半数です。残りの約半数の患者さんには何らかの検査値の異常や全身性の病変が発症する可能性があります。
その中には白血球減少、高γグロブリン血症や皮膚の発疹、間質性肺炎、末梢神経症、肝病変、腎病変などがあります。まれにリンパ腫を発症する患者さんもいます。

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