概要
アイザックス症候群 (Isaacs syndrome)は、1961年にヨハネスブルクのHyam Isaacsが報告した原因不明の筋肉の病気です。
持続性の手足や体幹の筋痙攣(筋肉のつり)、ミオキミア(波打つ様な筋の動き)を特徴とする病気です。またニューロミオトニア*1を伴います。そのほかに、著明な発汗、手足の焼け付く様な痛みや異常感覚を伴うこともあります。
筋肉の動きによる線維筋痛症によく似た激しい痛みがあります。痛みが主症状である線維筋痛症や慢性疼痛と間違いやすいため鑑別診断が重要です。
症状
- 全身の痛み
- 筋のこわばり、硬さ、筋痙攣、ぴくつき、こむら返り
- 発汗過多、動悸、頻脈、頻尿、下痢、便秘、光がまぶしい等の自律神経が障害された時に現れる症状
- Grip myotonia(グリップミオトニア)と呼ばれる手指で一度グーをした後になかなかパーにしずらい状態
- 不眠症
- 夜寝ている時に痛みで目が覚める
- 手指のけいれん
- 握力の低下
診療科
膠原病内科
検査
- 抗VGKC抗体検査
この病気はVGKC(電位依存性カリウムチャンネル)の機能異常によって過剰に神経が興奮するために 発症するのではないかと考えられているため、抗VGKC抗体の測定を行って、VGKCの機能異常の有無を調べることは重要な診断のポイントになります。
アイザックス症候群においてこの抗VGKC抗体の陽性率は約30%程度と言われております。 - 針筋電図検査
Doublet、multipletといった末梢神経の過剰興奮についての検査を行います。 - 筋エコー検査
ミオキミアと呼ばれる持続的で自発的な筋肉の収縮の症状の有無について検査をします。 - その他
甲状腺の機能や抗体のチェック、胸腹部CTスキャン等も行います。
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初版日時: 2015-12-08 (火) 17:02:55
最終更新: 2019-03-12 (火) 16:15:50 (JST) (1871d) by kondo
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