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概要
再生不良性貧血は血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患です。この状態を汎血球減少症と呼びます。
主に貧血症状、感染による発熱、出血などが起こります。症状が軽い場合は、貧血と血小板減少だけが起こり、白血球数は、ほぼ正常に保たれていることもあります。
白血球には好中球、リンパ球、単球などがあり、再生不良性貧血で減少するのは主に好中球です。
これらの血球は骨髄で作られますが、汎血球減少症の状態では、骨髄組織が脂肪に置き換えられて血球が作られていません。
症状
- 赤血球の減少
赤血球は酸素を運搬しているため、その減少によって酸素欠乏の症状が起こります。
酸素欠乏は主に脳、筋肉、心臓に起こります。脳の酸素欠乏でめまい、頭痛が起こり、筋肉の酸素欠乏で身体がだるくなったり、疲れやすくなったりします。
心臓の酸素欠乏で狭心症様の胸痛が起こることもあります。
それ以外に、身体の酸素欠乏を解消しようとして呼吸が速くなったり、心拍数が多くなったりします。
呼吸が速くなったことを息切れとして感じ、心拍数が速くなった状態を動悸として感じます。
赤い赤血球が減るため顔色も蒼白になります。 - 白血球の減少
白血球のうち好中球が減ると肺炎や敗血症のような重症の細菌感染症を起しやすくなります。
リンパ球は主にウイルス感染を防ぎます。 - 血小板の減少
血小板は出血を止める働きをしているので、その減少によって出血しやすくなります。
皮膚の点状出血や紫斑がよくみられます。その他に鼻出血、歯肉出血、血小板減少がひどくなると脳出血、血尿、下血などが起こります。
重症度基準(ステージ)
表1 再生不良性貧血の重症度基準(平成16年度修正)
stage1 | 軽 症 | 下記以外 |
stage2 | 中等症 | 以下の2項目以上を満たす網赤血球 60,000/μl未満好中球 1,000/μl未満血小板 50,000/μl未満 |
stage3 | やや重症 | 以下の2項目以上を満たし、定期的な赤血球輸血を必要とする網赤血球 60,000/μl未満好中球 1,000/μl未満 血小板 50,000/μl未満 |
stage4 | 重 症 | 以下の2項目以上を満たす網赤血球 20,000/μl未満好中球 500/μl未満血小板 20,000/μl未満 |
stage5 | 最重症 | 好中球200/μl未満に加えて、以下の1項目以上を満たす網赤血球 20,000/μl未満血小板 20,000/μl未満 |
- 注1 定期的な赤血球輸血とは毎月2単位以上の輸血が必要なときを指す。 難病情報センターより抜粋
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Last-modified: 2013-04-30 (Tue) 23:57:02 (JST) (4177d) by kondo
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