イノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)
イノツズマブは「CD22」を特異的に認識するモノクローナル抗体で、これにオゾガマイシンと呼ばれるカリケアマイシン誘導体の抗がん剤が結合しています。
抗悪性腫瘍剤・抗腫瘍性抗生物質結合抗CD22モノクローナル抗体
- ベスポンサ点滴静注用 (製薬会社:ファイザー株式会社)
作用と効果
ベスポンサは、抗体-薬物複合体(ADC)であり、ほぼすべてのB細胞性ALLのがん細胞に発現する細胞表面抗原であるCD22を標的とするモノクローナル抗体(mAb)および細胞傷害性化合物で構成されています。
ベスポンサがB細胞性悪性腫瘍のCD22抗原と結合すると、細胞内に取り込まれ、細胞傷害性を有するカリケアマイシンが放出されて細胞を破壊します。
再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病
用法・用量
通常、成人にはイノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)として1日目は0.8mg/m2(体表面積)、8及び15日目は0.5mg/m2(体表面積)を1日1回、1時間以上かけて点滴静脈内投与した後、休薬する。
1サイクル目は21〜28日間、2サイクル目以降は28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。投与サイクル数は造血幹細胞移植の施行予定を考慮して決定する。
なお、患者の状態により適宜減量する。
副作用
主な副作用は、好中球減少、血小板減少、白血球減少、貧血、infusion reaction、悪心、発熱性好中球減少症、疲労、リンパ球減少、γ-GTP増加、AST(GOT)増加、高ビリルビン血症 等
重大な副作用
- 肝障害
VOD/SOS、γ-GTP増加、AST(GOT)増加、高ビリルビン血症、ALT(GPT)増加、血中アルカリホスファターゼ増加等があらわれることがある。 - 骨髄抑制
好中球減少、血小板減少、白血球減少、貧血、発熱性好中球減少症、リンパ球減少、汎血球減少症等があらわれることがある。 - 感染症
肺炎、敗血症、敗血症性ショック等があらわれることがある。 - 出血
鼻出血、消化管出血等があらわれることがある。 - nfusion reaction
発熱、発疹、悪寒、低血圧等を含むinfusion reactionがあらわれることがある。 - 腫瘍崩壊症候群
- 膵炎
膵炎、リパーゼ増加、アミラーゼ増加等があらわれることがある。
その他の副作用
副作用 | 5%以上 | 2~5%未満 | 2%未満 | 頻度不明 |
神経系 | - | 不眠症、味覚異常 | - | - |
消化器 | 悪心、嘔吐、下痢、腹痛 | 便秘 | - | - |
皮膚・皮下組織系 | - | そう痒症 | - | - |
代謝及び栄養 | 食欲減退 | 低カリウム血症、低アルブミン血症、高尿酸血症 | - | - |
その他 | 疲労、頭痛、発熱 | 無力症 | - | - |
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初版日時: 2018-03-13 (火) 18:33:55
最終更新: 2019-03-19 (火) 10:51:05 (JST) (1826d) by kondo
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