うつ病とは、気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする精神疾患です。
抑うつな気分となり、物事への興味や関心が薄れ、喜びが喪失します。精神症状と共に身体的な症状を生じます。
寂しい、落ち込む、絶望的、何も希望が持てない、自分にとって楽しいことをする気分になれない、などの感情が起こります。
これらの感情は、一時的なものではなく少なくとも2週間以上続きます。時には将来を悲観し自殺願望が出る事があり、実行に移すことがあります。
抗うつ薬の基本的な作用は、セロトニンやノルアドレナリンなどのセロトニントランスポーターと呼ばれる部位に結合することにより、神経伝達物質がもとの神経細胞に再び取り込まれるのを阻害して、神経伝達物質の量を正常に近い状態に戻します。
セロトニンは、気分にかかわる神経伝達物質です。SSRIは、セロトニンを再取り込みするセロトニントランスポーターの働きを阻害します。
これにより、脳内シナプス間隙のセロトニン濃度が高まり、神経の伝達がよくなります。その結果、うつ状態が改善され、気分が楽になると考えられます。
セロトニントランスポーターにだけ結合し、その他の受容体にはほとんど作用しないので副作用も少ないです。
SNRIは、セロトニン系ならびにノルアドレナリン系の神経の両方に作用して、シナプスにおけるセロトニンやノルアドレナリンを正常に近い状態に調整するといわれています。