- 概要
- 原因
- 分類
- 症状
- 薬
- 代謝拮抗薬
- 分子標的薬
- 植物アルカロイド
- その他の注射薬
- 治療法
- 罹患した著名人
肺がんは治りにくい癌です。 多くは、健康診断や病院でたまたまエックス線検査を受けて発見されています。
最初に発見された時には、すでに進行していて手術ができないものが半数以上あります。
手術による治癒率も他の癌ほどよくありません。
最も重要な原因は喫煙です。また、鉱山などにあるガスのラドンや、各種産業で使用する石綿(アスベスト)も肺がんの危険があります。
小細胞肺がん、非小細胞肺がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)に分類されています。
- 小細胞肺がん
小細胞肺がんは顕微鏡的に細胞が小さく丸く見える肺がんです。
燕麦細胞がんは顕微鏡で見ると細胞が燕麦のように見えるがんで、小細胞肺がんの一種です。
- 非小細胞肺がん
- 腺がん
腺がんは、胃腸や肺などの、臓器の内側に並ぶ細胞から始まるがんです。
- 扁平上皮がん
扁平上皮がんは、扁平上皮細胞[4]から始まるがんで、魚のうろこと似ている薄く、平らな細胞です 扁平上皮は、皮膚の表面、および呼吸および消化管の通路を形成する組織に発見されます。皮膚に似ているので類表皮(るいひょうひ)がんとも呼ばれます。
- 大細胞がん
大細胞がんは、顕微鏡で見ると細胞が大きく見える肺がんです。
肺門型と肺野型 [5]
肺がんは肺から発生しますが、発生する部位によって肺門型と肺野型に分類します。
- 肺門型肺がんは
肺門とは肺に気管支が入る場所であり、心臓から肺動脈や肺静脈が出入りする場所です。
肺門型肺がんは、気管支の比較的太い場所より発生した肺がんのことで、中枢型肺がんとも呼びます。
- 肺野型肺がん
肺野型肺がんは、気管支の奥から発生した肺がんで肺の外側に発生します。肺の末梢に相当するので末梢型肺がんとも呼びます。
細い気管支や肺胞の部分の肺がんなので、痰の検査を行ってもがん細胞を発見することは難しいです。
肺がんは症状の出にくい疾患です。早期では、ほとんど無症状です。
肺がんの症状には、1週間以上経っても改善しない悪くなる咳があります。これは肺がんが気管支や肺を刺激してでる症状です。肺がんが気管支に傷をつけると血痰を起こしやすくなります。
肺がんが気管支を閉塞すると、息切れを起こしやすくなり、肺炎[7]、気管支炎を起こしやすくなります。
肺がんが、肋骨や肋間神経に刺激を与えると、持続する胸の痛みが現れます。太い気管支を閉塞する、あるいは胸水がたまって肺が小さくなれば呼吸困難がでます。
肺がんが、声帯の運動を支配する反回神経を冒すと、しわがれ声になります。
肺がんが、大静脈を圧迫すると、血液の戻りが悪くなり、首や顔が腫れます。これを上大静脈症候群といいます。
肺がんが、進行し体力がなくなると、食欲減退や体重減少や疲労感が現れます。
- 腺がん
女性に多い 肺の端にできる
- 扁平上皮がん
たばこと関係が深い 男性に多い 太い気管支にできやすい(端にもできる) 咳、血痰などの症状がでやすい
- 小細胞がん
たばこと関係が深い 進行が速く転移しやすい 化学療法が効果がある
- 大細胞がん
大きくても症状が出にくい
肺癌の治療には、手術、化学療法、放射線療法があります。
イレッサ(Gefitinibゲフィチニブ) [31]
イレッサ錠[12]は、日本人、たばこを吸わない人、腺癌の人に効果がある。
効果のある人はEGFR(上皮増殖因子受容体)遺伝子に突然変異が起きていることが多い。 EGFR遺伝子に突然変異のある人はイレッサガ効きやすい
肺腺がん
- 中村獅童 歌舞伎俳優
- 河村隆一 ロックバンド「LUNA SEA」のボーカル
2019年1月11日、肺の腺癌を切除する手術を行った。
- 東てる美 女優
2018年7月18日、5時間にわたる手術を受け、肺の3分の1を摘出した。
肺がん