概要
ミトコンドリアは全身の細胞の中にあってエネルギーを産生する働きを持っていますが、そのミトコンドリアの働きが低下すると、細胞の活動が低下します。
ミトコンドリアの働きが低下することが原因で起こる病気を総称してミトコンドリア病と呼んでいます。
種類
ミトコンドリア脳筋症
- 慢性進行性外眼麻痺症候群(CPEO)
眼瞼下垂、外眼筋麻痺。発症年齢は幅広い。多くの場合ミトコンドリアDNAに欠失がある。 - カーンズ・セイヤー症候群(KSS:Kearns-Sayre syndrome)
外眼筋麻痺、網膜色素変性、心伝導ブロックが三主徴である。筋力低下などを併発する。 - 赤色ぼろ線維・ミオクローヌスてんかん症候群(福原病、マーフ、ragged-red fiberを伴うミオクローヌスてんかん)(MERRF)
ミオクローヌス、痙攣、小脳症状、筋症状が主。子供に多い。知的退行、歩行障害に至る。心筋症を合併する。福原信義らによって1980年に新潟で発見された。ragged-red fiber(赤色ぼろ線維)は異常ミトコンドリアの染色像である。母系遺伝。 - ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様症候群(メラス、卒中様症状を伴うミトコンドリア脳筋症)(MELAS)
脳卒中様の発作を起こすことが特徴。頭痛、嘔吐が初発症状であることが多い。筋力低下、知能障害などが起こる場合もある。小児に多い。血清・髄液中の乳酸値が高い。後頭葉に多発性脳梗塞様のCT、MR所見を認める。母系遺伝。
症状
脳の神経細胞のミトコンドリアの働きが低下すると、見たり、聞いたり、物事を理解したりすることが障害されます。
心臓の細胞であれば、血液を全身に送ることができなくなります。
筋肉の細胞であれば、運動が障害されたり、疲れやすくなったりします。
薬
- タウリン散(一般名:タウリン製剤)
MELAS症候群における脳卒中様発作を抑制する。
治療法
対処療法
症状に対する治療法がある場合にはそれを積極的に行います。
インシュリン分泌が低下して糖尿病になっている場合にはインシュリンを使用したり、けいれんがあるときは抗けいれん剤を使用します。
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初版日時: 2019-02-28 (木) 14:00:24
最終更新: 2019-02-28 (木) 14:18:17 (JST) (1856d) by kondo
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