WBC
血液中にある細胞を血球といいますが、白血球には好中球、好酸球、好塩基球、単球(マクロファージ)、リンパ球の5種類があります。白血球の働きは、体外から入ってきた細菌やウイルス、異物、体内に生じた不要な物質などを、体内に取り込んで分解したり(食作用)、抗体をつくって退治したり(免疫反応)しています。
- 基準値
男性 3900~9800/μl
女性 3500~9100/μl
- リンパ球
異物を見分ける能力を持ち、異物を攻撃、破壊して病気を防ぎます。異物(抗原)に対する抗体をつくって、異物を包み込み、好中球が食べやすい形にします。一度侵入した外敵を記憶して、再び侵入すると、すぐに抗体をつくり攻撃します。
- 好塩基球
ヒスタミンやヘパリンなどの物質を放出して、血管を拡張し浸透性を高めて浮腫みを起こしたり、粘液分泌を増やして外敵を防ぐ働きをします。一方ではアレルギー反応を引き起こします。
- 好酸球
ヒスタミンなどの作用で増加し、粘膜を障害するなどして刺激に過敏に反応します。免疫にも関与していますが、アレルギー反応をさらに強くする働きもあります。
- 好中球
抗体が包み込んだ異物を細胞内に取り込み、退治します。
- 単球(マクロファージ)
細菌などの異物を食べて(貪食作用)しまうとともに、その特徴をリンパ球に知らせます。
何がわかるのか
白血球は通常、血液1μl中1万個を超えることはありませんが、細菌感染を起こして白血球の働きが必要になると、たちまちその数を増やして防御にあたります。ですので、白血球数を調べることで細菌感染による炎症を起こしているかどうかの判定に役立ちます。
また、白血球がつくっている造血器の病気を調べる手がかりになります。
どのような検査か
血液を採取して自動血球計数器で測定します。
検査を受ける時の注意
特に注意点はありません。
検査結果の判定
白血球数が1万5000~2万個に上昇したときは、細菌感染で炎症が起こっていると考えられます。2万個を超えるような場合は、細菌感染が広がって敗血症を起こしているか、血液のがんである慢性骨髄性白血病が疑われます。
白血球数が減少したときには、造血器の異常を考えます。薬剤の副作用で減少することもあります。
異常な場合に疑われる病気