抗悪性腫瘍剤
がん細胞の細胞分裂を停止させてアポトーシスによる細胞死を誘導し、腫瘍増殖抑制作用を示します。
通常、手術不能または再発乳がん[3]の治療に用いられます。
通常、成人には、エリブリンメシル酸塩として、1日1回1.4mg/m2(体表面積)を2~5分間かけて、週1回、静脈内投与する。これを2週連続で行い、3週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
1.他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
2.本剤の投与にあたっては、以下の基準を参考に必要に応じて、投与を延期、減量又は休薬すること。
各サイクル1週目
各サイクル2週目
減量前の投与量:1.4mg/m2 → 減量後の投与量:1.1mg/m2
減量前の投与量:1.1mg/m2 → 減量後の投与量:0.7mg/m2
減量前の投与量:0.7mg/m2 → 減量後の投与量:投与中止を考慮
3.肝機能障害を有する患者に投与する場合は、減量を考慮すること。
4.本剤投与時、希釈する場合は日本薬局方生理食塩液を使用すること。
骨髄機能が低下すると、感染が起こり易くなったり、出血が起こり易くなりますが、自分ではなかなか気づきません。したがって血液検査を定期的に(週に1~2回、場合によってはそれ以上)行うことがあります。
主な副作用として、脱毛、疲労、食欲減退、吐き気、口内炎、味覚異常、発熱、末梢神経障害、嘔吐、頭痛、下痢、けん怠感、発疹などが報告されています。
副作用 | 30%以上 | 5~30%未満 | 5%未満 | 頻度不明 |
血液及びリンパ系障害 | - | - | 血小板増加 | - |
肝臓 | - | AST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐P、γ‐GTP、LDHの上昇 | 総ビリルビンの上昇、脂肪肝 | - |
泌尿器 | - | 蛋白尿、尿潜血 | 尿意切迫、BUN、血中クレアチニン[15]の上昇、尿路感染、排尿障害、腎不全 | - |
精神神経系 | - | 味覚異常、頭痛、めまい | 同名性半盲、傾眠、不眠症、不安、感覚鈍麻、感覚障害 | - |
感覚器 | - | - | 結膜炎、眼の異常感、複視、眼脂、眼痛、眼乾燥、流涙増加、耳漏、耳鳴、白内障 | - |
循環器 心臓 | - | - | 動悸、血圧上昇、頻脈、心電図QT延長、心室性期外収縮 | - |
呼吸器 | - | 咳嗽、口腔咽頭痛 | 呼吸困難、鼻出血、鼻漏、口腔咽頭不快感、上気道炎、胸膜炎、放射線性肺臓炎、発声障害、肺塞栓症、喀血、胸水 | - |
消化器 | 悪心(40.2%)、口内炎(34.1%) | 嘔吐、便秘、下痢、腹痛 | 口唇炎、口内乾燥、口の感覚鈍麻、流涎過多、歯痛、歯肉痛、歯周炎、舌炎、舌苔、嚥下障害、腹部不快感、消化不良、胃腸粘膜障害、胃炎、裂肛、肛門周囲痛 | 膵炎、粘膜の炎症 |
皮膚・皮下組織系 | 脱毛症(46.2%) | 発疹 | 湿疹、蕁麻疹、そう痒症、光線過敏性反応、皮膚乾燥、皮膚筋炎 | - |
代謝及び栄養 | 食欲減退(34.8%) | 血中アルブミン、カリウム、リンの低下、総コレステロールの上昇、耐糖能障害 | 血中ナトリウム、クロール、カルシウム、総蛋白、血糖[16]の低下、血中リン、トリグリセリドの上昇 | - |
筋骨格系及び結合組織障害 | - | 筋肉痛、関節痛 | 頸部痛、背部痛、鼡径部痛、四肢痛、筋固縮、筋痙縮、関節炎、変形性関節症 | 骨痛 |
全身 | 疲労(34.1%)、発熱(31.1%) | けん怠感、浮腫 | 無力症、疼痛、インフルエンザ様疾患 | - |
その他 | - | CK(CPK)、CRPの上昇、体重減少 | 注射部位反応(そう痒感等)、注射部位漏出、胸痛、口渇、過敏症、膣分泌物、血管炎、出血、ほてり、体重増加、不規則月経 | - |
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