甲状腺とは、喉のところにある蝶の羽を広げたような形をした小さな器官です。ここからトリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)と呼ばれるホルモンが分泌されます。
この二つのホルモンを甲状腺ホルモンといいます。どちらも大部分はタンパク質と結びついており、ホルモンとして作用するのはトリヨードサイロニン中の0.03%を占める遊離型トリヨードサイロニン(FT3)とサイロキシン中の0.3%を占める遊離型サイロキシン(FT4)です。
以前は、T3とT4を測定していましたが、遊離型のFT3とFT4のほうがより正確に甲状腺機能を反映するために遊離型の数値を重要視しています。
甲状腺刺激ホルモン(TSH)は脳の視床下部にある下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌を促す働きを持っています。一方、甲状腺ホルモンは甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑える働きを持っており、このフィードバック機構によって甲状腺ホルモンの分泌が調節されています。
そのため、甲状腺機能を調べる際は、甲状腺刺激ホルモンも同時に調べます。