タラポルフィンナトリウム(Talaporfin sodium)
光線力学的療法用剤
- 注射用レザフィリン (製薬会社:Meiji Seika ファルマ株式会社)
作用と効果
腫瘍細胞に集まり、レーザ光に反応して、抗腫瘍効果を発揮します。
通常、レーザ光照射が可能な早期肺がん、原発性悪性脳腫瘍(腫瘍摘出手術をする場合に限る)、化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道がんの治療に用いられます。
局所的な治療法であり、レーザ光照射部位以外には効果がありません。
- 外科的切除等の他の根治的治療が不可能な場合、あるいは、肺機能温存が必要な患者に他の治療法が使用できない場合で、かつ、内視鏡的に病巣全容が観察でき、レーザ光照射が可能な下記疾患。
- 原発性悪性脳腫瘍(腫瘍摘出手術を施行する場合に限る)
- 化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
用法・用量
- 早期肺がん、化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道がん
通常、40mg/m2を1回静脈内に注射します。注射4~6時間後にレーザ光を病巣部位に照射します。
- 原発性悪性脳腫瘍
通常、40mg/m2を1回静脈内に注射します。注射22~26時間後にレーザ光を病巣部位に照射します。効果を見ながら使用期間を決めていきます。
具体的な使用期間については、担当の医師にお聞きください。
生活上の注意
局所遺残再発食道がん治療の場合、食事摂取が強い炎症を引きおこし、組織をもろくさせ、食道穿孔を生じる可能性があるため、治療当日の朝からレーザ光照射翌日まで絶食し、補液による栄養管理が行われます。
光線過敏症を起こすことがあるので、注射後2週間は、直射日光を避け、遮光カーテンなどを用いて照度を500ルクス以下に調整した室内で過ごしてください。また、注射後3日間はサングラスをかけてください。