2: 2015-06-09 (火) 20:09:56 seria | 3: 2015-09-28 (月) 18:12:27 seria | ||
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腫瘍マーカーは、癌細胞で特異的に産生されるものではなく、癌になれば100%上昇するものではありません。良性の疾患でも上昇する事があります。 腫瘍マーカーは、ある程度進行した癌に対して、とても意義ある検査であり、治療により変動するため、治療効果判定に有用であると言われています。 | 腫瘍マーカーは、癌細胞で特異的に産生されるものではなく、癌になれば100%上昇するものではありません。良性の疾患でも上昇する事があります。 腫瘍マーカーは、ある程度進行した癌に対して、とても意義ある検査であり、治療により変動するため、治療効果判定に有用であると言われています。 | ||
早期の癌に対してはまだ十分だとはいえず、臨床の中では画像診断や他の臨床診断の補助診断として位置付けられています。 | 早期の癌に対してはまだ十分だとはいえず、臨床の中では画像診断や他の臨床診断の補助診断として位置付けられています。 | ||
- | 大腸癌に有用である腫瘍マーカーはCEA、CA19-9などです。 | + | 大腸癌に有用である腫瘍マーカーは[[CEA]]、CA19-9などです。 |
- | -CEA | + | -[[CEA]] |
- | 手術で癌を根治切除すると一旦、CEAは減少します。 | + | 手術で癌を根治切除すると一旦、[[CEA]]は減少します。 |
- | 術後の経過観察のために、定期的にチェックシ、術後減少したCEAが再度上昇した場合、あるいは切除後も減少しない場合は癌が残存している可能性が考えられます。 | + | 術後の経過観察のために、定期的にチェックシ、術後減少した[[CEA]]が再度上昇した場合、あるいは切除後も減少しない場合は癌が残存している可能性が考えられます。 |
大腸癌の陽性率は70%です。 | 大腸癌の陽性率は70%です。 | ||
-CA19-9 | -CA19-9 | ||
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-ステージ4 | -ステージ4 | ||
癌が肝臓、肺、卵巣、腹腔(腹膜)などの他の器官へ広がったもの。 | 癌が肝臓、肺、卵巣、腹腔(腹膜)などの他の器官へ広がったもの。 | ||
+ | |||
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+ | **薬 [#udfc689b] | ||
+ | ***抗がん剤 [#z77f426e] | ||
+ | -1.5-FU(ファイブエフユー) | ||
+ | この抗がん剤は古くから使用されているものです。 | ||
+ | 5-FUの代謝産物が細胞の核内のチミジル酸合成酵素によるDNA合成経路の阻害をする。 | ||
+ | またRNAを障害し抗がん作用を発揮するともいわれる。 | ||
+ | 5-FUの作用を増強するものとして1-LV(ロイコボリン)がありこれは5-FUの抗がん作用であるチミジル酸合成酵素阻害を増強する。 | ||
+ | |||
+ | -CPT-11(塩酸イリノテカン) | ||
+ | 抗腫瘍性アルカロイドであるカンプトテシンから合成されたものであり生体内で活性物質のSN38に変換されI型トポイソメラーゼを阻害することによりDNA合成を阻害して抗がん作用を発揮する。 | ||
+ | |||
+ | -オキサリプラチン | ||
+ | 新しい白金製剤で、これまで胃がんなどで使用 されていたシスプラチンも同様の白金製剤ですが、この薬に比べて腎臓の負担が少ない薬です。 | ||
+ | 海外では5FU/1-LVと併用して用いられることが多い薬剤 です。 | ||
+ | |||
+ | ***分子標的薬 [#rcc7869b] | ||
+ | -アバスチン(一般名:ベバシズマブ) | ||
+ | 血管新生阻害薬で、他の抗がん剤と併用することでよい治療成績が得られています。 | ||
+ | がんが増殖するに伴って、がん自身に栄養を供給するために血液を送りこむ血管を新しく作ります(血管新生)。 | ||
+ | アバスチンは、この血管新生を促すためにがん細胞が分泌するVEGFというタンパク質に結合して、血管の新生を抑え、栄養を行き渡らせないようにして、増殖のスピードを低下させるはたらきがあります。 | ||
+ | |||
+ | -アービタックス(一般名:セツキシマブ) | ||
+ | 大腸がんを対象としたモノクローナル抗体です。 | ||
+ | モノクローナルとは、「特定の物質だけに結合する抗体を選び、人口に作り上げたもの」という意味合いですが、体内の特定の分子を狙い撃ちにして、その機能を抑えるはたらきをするため、分子標的薬と呼ばれています。 | ||
+ | セツキシマブは、がん細胞が増殖するために必要なシグナルを受け取るEGFR(上皮成長因子受容体)というタンパク質を標的としています。 | ||
+ | セツキシマブがEGFRと結合すると、がん細胞の表面に顔を出してアンテナの役割を果たしているEGFRは働けなくなり、その結果、シグナル伝達が遮断され、がん細胞は増殖できなくなります。 | ||
+ | |||
+ | -ベクティビックス(一般名:パニツムマブ) | ||
+ | ベバシズマブやセツキシマブと同じく、進行・再発の大腸がんを対象とした分子標的薬です。 | ||
+ | がん細胞の表面に出ているEGF(上皮細胞増殖因子)の受容体に自ら結合することで、がんの増殖を抑えるはたらきをします。 | ||
+ | パニツムマブは、セツキシマブと違い、完全ヒト化抗体であることから、注射投与中または投与後に現れるアレルギーによるトラブルが起こりにくいというメリットがあるとされています。 | ||
+ | しかし、セツキシマブでもこのアレルギーのトラブルはまれにしか起こらないと報告されているので、完全ヒト化抗体の薬が登場しても、大きな変化にはならない等意見もあります。 | ||
**治療法 [#b307081c] | **治療法 [#b307081c] |
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