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LDH :: 医療 Wiki

illness:LDH

ページ内コンテンツ
  • 乳酸脱水素酵素
    • 何がわかるのか
    • どのような検査か
    • 検査を受ける時の注意
    • 検査結果の判定
    • 異常な場合に疑われる病気
    • LDHアイソザイム検査

乳酸脱水素酵素 anchor.png[1]

LDHはブドウ糖を燃焼させるときに働く酵素で、全身の細胞に存在します。特に肝臓、腎臓、心筋、骨格筋、赤血球、がん細胞に多く含まれ、これらの臓器に障害があると血液中に増加します。

  • 基準値
    115~245IU/ℓ
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何がわかるのか anchor.png[2]

急性肝炎[3]肝臓がん[4]、特に転移性肝がん[4]、あるいは心筋梗塞[5]のときに血液中に著しく増加します。その他、慢性肝炎、肝硬変などの肝臓病、腎不全、悪性貧血[6]などの血液病、筋ジストロフィーなどの骨格筋の病気[7]間質性肺炎[8]、さまざまな臓器のがんなど多くの病気[7]で血液中に増加するので、それらの病気[7]を発見するスクリーニング(ふるい分け)検査として行われます。
LDHには、五つの異なったタイプがあり、それぞれ存在する臓器が違いますから、そのタイプを調べるLDHアイソザイム検査を行えば、どの臓器に異常があるか分ります。

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どのような検査か anchor.png[9]

血液を採取して、遠心分離したあと分析器で測定します。

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検査を受ける時の注意 anchor.png[10]

激しい運動をすると上昇することがあるので、検査前日と当日は運動を控えます。食事は検査当日も摂ってかまいません。

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検査結果の判定 anchor.png[11]

4~5倍の高値を示す場合には、急性肝炎[3]心筋梗塞[5]肝臓がん[4]が疑われ、高値でも軽度の場合は全身のいろいろな病気[7]が考えられます。但し、この検査だけで病気[7]を診断することはできませんから現れた症状やアイソザイム検査、その他の検査と合わせて診断します。

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異常な場合に疑われる病気[7] anchor.png[12]

急性肝炎[3]肝臓がん[4]心筋梗塞[5]、慢性肝炎、肝硬変、筋ジストロフィー、間質性肺炎[8]、悪性貧血[6]、腎不全、いろいろな臓器のがんなど。

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LDHアイソザイム検査 anchor.png[13]

LDHには、LDH1からLDH5まで5種類のアイソザイム(分子構造が違うが同じ働きをする酵素群)があります。LDH1とLDH2は主に心臓、腎臓、赤血球に、LDH3は主に膵臓やがん組織に多く、LDH4とLDH5は骨格筋や肝臓に多いなど、どのアイソザイムが多いかを調べれば、異常のある臓器や病気[7]が推測できます。

病名 \ LDHタイプLDH活性LDH1LDH2LDH3LDH4LDH5
心筋梗塞[5]中程度の上昇---
巨赤芽球性貧血[6]極度の上昇---
溶血性貧血[6]やや上昇---
筋ジストロフィーやや上昇ないし不変---
クッシング症候群[14]やや上昇---
甲状腺機能低下症[15]やや上昇---
白血病[16]中程度の上昇---
リンパ腫中程度の上昇---
膵炎やや上昇---
進行がん高度の上昇---
肺梗塞やや上昇---
うっ血性心不全やや上昇---
ウイルス性肝炎中程度の上昇---
中毒性肝炎やや上昇---
肝硬変やや上昇---
尿毒症やや上昇---
多発性筋炎やや上昇---

Last-modified: 2011-05-23 (月) 13:18:48 (JST) (4728d) by kondo