血液中にある細胞を血球といいます。血球には、大別すると赤血球、白血球、血小板の3種類がありますが、そのうち一番多いのが赤血球です。赤血球には、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に運ぶ働きがあり、そのあと、組織細胞が放出した二酸化炭素(炭酸ガス)を肺に送り返す働きもあります。
赤血球は骨髄でつくられ、血液中に送り出されます。その寿命は120日とされ、毎日4~5万個/μℓがつくられる一方で、肝臓や膵臓で壊されています。赤血球はその中にたくさんのヘモグロビン(血色素)を持っていて、酸素を運ぶときに重要な働きをしています。
血液中の赤血球の数はほぼ一定に保たれていますが、もしも数が少なくなると、酸素を運ぶ能力が低下するため全身への酸素の供給が不足してしまいます。これが貧血[3]です。
逆に赤血球の数が多くなりすぎるときがあります。これを多血症といい、血液が固まりやすく、脳梗塞や心筋梗塞[4]を起こします。
血液を採取し、自動血球計数器にかけて検出します。そのとき同時に白血球数[6]、血小板数[7]、網赤血球数、ヘモグロビン量[8]、ヘマトクリット[9]を調べることができます。
また、貧血[3]の診断に大切な赤血球指数を算出します。赤血球指数には、以下の三つがあり、これらを検討することで貧血[3]の種類を診断します。
ヘモグロビン量[8]÷赤血球数で算出します。1個の赤血球に含まれるヘモグロビン量[8]の平均値が得られます。
ヘモグロビン量[8]÷ヘマトクリット[9]で算出します。一定量の赤血球の中にどれくらいヘモグロビンがあるかが分ります。
検査の前に多量の水を摂ったり、逆に水分を摂らずに脱水になることのないように注意して下さい。
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