ページへ戻る

− Links

 印刷 

発作性夜間ヘモグロビン尿症 :: 医療 Wiki

illness:発作性夜間ヘモグロビン尿症

ページ内コンテンツ
  • PNH 概要
    • 症状
    • 原因
    • 診療科
    • 検査
    • 診断
    • 病期 ステージ
    • 合併症
      • 抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤
      • 血漿分画製剤
      • 経口抗凝固剤
    • 治療法
      • 造血幹細胞移植
      • 薬物療法

PNH 概要 anchor.png[1]

発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hematuria:PNH)は、すべての血球の種である造血幹細胞[2]に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気[3]です。
この遺伝子の異常により、赤血球が体の中で壊されやすくなります。特に寝ている間に赤血球の破壊(溶血)が進み、早朝の尿が黒くなることがあります。

PNHは何の前触れもなく発症し、100万人に数人しか発症しない稀な病気[3]で、日本において診断される患者さんの平均年齢は40歳代です。

PNHは気づかないうちに進行するため、診断が遅れることがあります。また、PNHは骨髄障害を持つ患者さんに多くみられます。

Page Top

症状 anchor.png[4]

PNHの主な症状は貧血[5]症状と早朝の黒色尿ですが、患者さんにより症状が異なります。また慢性的な溶血により、様々な臓器に障害がでる場合があります。
腹痛、嚥下困難、重度貧血[5]、息切れ、動悸、褐色尿(ヘモグロビン尿症)、疲労感、勃起障害、疼痛、頭痛などの症状が起こります。

Page Top

原因 anchor.png[6]

造血幹細胞[2]に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気[3]です。

Page Top

診療科 anchor.png[7]

血液内科

Page Top

診断 anchor.png[10]

貧血[5]に伴う症状、溶血の所見が認められ、他の貧血[5]を起こす疾患が否定された場合、PNHを疑いさらに検査を進めます。
血液検査でPNHに特徴的な血球が見られるかを調べます。フローサイトメトリー法[9]によりPNHに特徴的な細胞表面のたんぱく質の欠損を調べます。

Page Top

病期 ステージ anchor.png[11]

Page Top

合併症 anchor.png[12]

再生不良性貧血[13]、骨髄異形成症候群などを合併することがあります。

Page Top

anchor.png[14]

Page Top

抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤 anchor.png[15]

Page Top

血漿分画製剤 anchor.png[17]

Page Top

経口抗凝固剤 anchor.png[19]

Page Top

治療法 anchor.png[21]

Page Top

造血幹細胞[2]移植 anchor.png[22]

骨髄移植により異常クローンを排除し、正常クローンによって置き換える根治療法があります。

Page Top

薬物療法 anchor.png[23]

  • 血管内溶血
    感染症等の発作の誘因を除去するとともに、副腎皮質ステロイド[24]により溶血をコントロールします。
    抗体薬(エクリズマブ)は、慢性溶血に対しては劇的な抑制効果が示されています。
    遊離血色素による腎障害を防止するため積極的に輸液による利尿をはかりつつ、ハプトグロビンを投与します。
  • 骨髄不全
    骨髄不全に対しては、再生不良性貧血[13]に準じた治療を行いますが、軽度の骨髄不全を伴うことが多く、蛋白同化ホルモンが汎用されます。
  • 血栓症
    血栓症の予防と治療には、ワーファリン製剤、少量アスピリン[25]などによる抗血栓療法を行います。

Last-modified: 2017-08-16 (水) 12:56:10 (JST) (2449d) by seriza