発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hematuria:PNH)は、すべての血球の種である造血幹細胞[2]に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気[3]です。
この遺伝子の異常により、赤血球が体の中で壊されやすくなります。特に寝ている間に赤血球の破壊(溶血)が進み、早朝の尿が黒くなることがあります。
PNHは何の前触れもなく発症し、100万人に数人しか発症しない稀な病気[3]で、日本において診断される患者さんの平均年齢は40歳代です。
PNHは気づかないうちに進行するため、診断が遅れることがあります。また、PNHは骨髄障害を持つ患者さんに多くみられます。
PNHの主な症状は貧血[5]症状と早朝の黒色尿ですが、患者さんにより症状が異なります。また慢性的な溶血により、様々な臓器に障害がでる場合があります。
腹痛、嚥下困難、重度貧血[5]、息切れ、動悸、褐色尿(ヘモグロビン尿症)、疲労感、勃起障害、疼痛、頭痛などの症状が起こります。
血液内科
貧血[5]に伴う症状、溶血の所見が認められ、他の貧血[5]を起こす疾患が否定された場合、PNHを疑いさらに検査を進めます。
血液検査でPNHに特徴的な血球が見られるかを調べます。フローサイトメトリー法[9]によりPNHに特徴的な細胞表面のたんぱく質の欠損を調べます。
再生不良性貧血[13]、骨髄異形成症候群などを合併することがあります。
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