子宮腺筋症とは、子宮内膜細胞と似た組織が、何らかの原因で子宮の筋肉層(子宮筋層)に入り込んで増殖し、徐々に広がっていく病気[2]です。
やがて子宮周囲の筋層にも炎症が広がり腫れあがっていくにつれて、月経困難症や過多月経など様々な症状を引き起こします。
最も多く見られるの症状は多月経です。また、月経が来るたびに生理痛などの症状が強くなっていくという特徴があり、この症状は、一般的に子宮内膜症[4]よりも強く現れます。また、うずくような性交痛が見られることもあります。
症状が進行すればするほど、子宮が大きくなっていくため、経血の量が増える「過多月経」が起こりやすく、その影響で貧血[5]になりやすくなります。
また、異常増殖した細胞組織が子宮筋層に深く、大きく広がるほど生理痛が強くなるのは、子宮が腫れあがったり、細胞組織内で出血したりすることで、月経直前~月経期間中に異常に強く子宮が収縮してしまうためです。
婦人科
子宮内膜症[4]と同じく、GnRHアンタゴニスト、黄体ホルモン製剤(ジエノゲスト)、低用量ピル(低用量エストロゲン[7]・プロゲスチン配合薬)などを使ったホルモン療法を行います。
子宮腺筋症の発症部分に栄養を送っている血管に詰め物をして塞ぎ、病巣を壊死・縮小させる治療法です。
子宮腺筋症を根本的に治すには、子宮ごと取り出す「子宮摘出術」を行うことになります。
妊娠・出産を希望する場合は、病巣部分だけを切除し、子宮そのものは温存する「子宮腺筋症核出術」などが選択されることもあります。
ただし、切除する面積が大きくなると、妊娠したときに子宮破裂を起こす可能性があります。
また、子宮腺筋症核出術を行った場合は、過多月経などの症状は改善されますが、閉経までは再発する危険があります。
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