アルツハイマー型認知症治療剤
脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンの分解酵素の働きを抑えることにより脳内アセチルコリン量を増加させ、神経の情報伝達を促進することで、記憶障害(物忘れ)、見当識障害(時間や場所の認識の問題)、判断ができにくくなるなどの認知症の症状進行を遅らせます。通常、アルツハイマー型認知症の症状の進行抑制に用いられます。
通常、成人には主成分として1回4.5mgパッチから開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量し、維持量として1日1回18mgパッチを背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に1回につき1枚のみ貼付し、24時間毎に貼り替えてください。必ず指示された使用方法に従ってください。
貼り忘れた場合は気がついた時にできるだけ早く貼ってください。以後は医師から指示されたスケジュールにしたがって、使用してください。
絶対に2回分を一度に使ってはいけません。
誤って多く貼った場合は医師または薬剤師に相談してください。
傷や皮膚病のある場所を避け、貼る場所を乾いたタオルなどでよく拭って、清潔にしてから貼ってください。1日1回新しい薬に貼り替えますが、貼り替える時には、必ず貼る場所を毎回変えてください。
パッチを扱った後は、手を眼に触れず、手を洗ってください。
医師の指示なしに、自分の判断で使うのを止めないでください。
医療従事者または介護者の管理のもとで使用してください。
主な副作用として、紅斑(皮膚のかぶれ、発赤)、かゆみ、皮膚炎、腫れ、吐き気、嘔吐、皮膚剥脱、食欲不振などが報告されています。
副作用 | 5%以上 | 1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 |
血液及びリンパ系障害 | - | - | 貧血、好酸球増加症 | - |
腎臓 | - | 血尿 | 頻尿、蛋白尿、尿失禁 | - |
精神系 | - | - | 不眠症、うつ病、落ち着きのなさ | 不安、攻撃性、悪夢 |
神経系 | - | 浮動性めまい、頭痛 | 傾眠、振戦 | - |
循環器 心臓 | - | - | 上室性期外収縮、頻脈、心房細動 | - |
血管 | - | 高血圧 | - | - |
消化器 | 嘔吐、悪心 | 下痢、腹痛、胃炎 | 消化不良 | 膵炎 |
皮膚・皮下組織系 | 接触性皮膚炎 | - | 発疹、湿疹、紅斑、そう痒症、多汗症、アレルギー性皮膚炎 | 蕁麻疹、水疱 |
全身 | - | - | 疲労、無力症、倦怠感 | - |
投与部位・適用部位 | 適用部位紅斑、適用部位そう痒感、適用部位浮腫 | 適用部位皮膚剥脱、適用部位疼痛、適用部位亀裂、適用部位皮膚炎 | 適用部位反応、適用部位腫脹、適用部位刺激感 | 適用部位過敏反応 |
感染症 | - | - | 尿路感染 | - |
その他 | - | - | 転倒・転落、末梢性浮腫 | 縮瞳 |
臨床検査 | ー‐ | 体重減少、血中アミラーゼ増加 | 肝機能検査異常、コリンエステラーゼ減少 | - |