ロスバスタチン[1]カルシウム(Rosuvastatin calcium) [2]
HMG-CoA還元酵素阻害剤
- クレストール錠 (製薬会社:塩野義製薬株式会社)
- クレストールOD錠 (製薬会社:塩野義製薬株式会社)
肝臓でのコレステロール合成に関与するHMG-CoA還元酵素を選択的・競合的に阻害し、コレステロール合成を抑制することにより、血液中のコレステロールを低下させます。
通常、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いられます。
通常、成人にはロスバスタチン[1]として1日1回2.5mgより投与を開始するが、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合には5mgより投与を開始してもよい。
なお、年齢・症状により適宜増減し、投与開始後あるいは増量後、4週以降にLDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には、漸次10mgまで増量できる。
10mgを投与してもLDL-コレステロール値の低下が十分でない、家族性高コレステロール血症患者などの重症患者に限り、さらに増量できるが、1日最大20mgまでとする。
用法・用量に関連する使用上の注意 [5]
- クレアチニン[6]クリアランスが30mL/min/1.73m2未満の患者に投与する場合には、2.5mgより投与を開始し、1日最大投与量は5mgとする。
- 特に20mg投与時においては腎機能に影響があらわれるおそれがある。
20mg投与開始後12週までの間は原則、月に1回、それ以降は定期的(半年に1回等)に腎機能検査を行う必要がある。
- OD錠は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
主な副作用は筋肉痛、ALT(GPT)上昇、CK(CPK)上昇、肝機能異常
重大な副作用 [8]
- 紋筋融解症
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症[9]があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
- ミオパシー
広範な筋肉痛、高度な脱力感や著明なCK(CPK)の上昇
筋肉が痛い・こわばる、手足の力が入らない、手足がしびれる
- 免疫介在性壊死性ミオパチー
- 肝炎、肝機能障害、黄疸
肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
体がだるい、嘔吐、皮膚や白目が黄色くなる
- 血小板減少
鼻血、歯ぐきの出血、四肢などの皮下出血
- 過敏症状
血管浮腫を含む過敏症状があらわれることがある。
顔・唇・まぶたがはれる、発疹・かゆみ、意識がうすれる
- 間質性肺炎[10]
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常 等
- 末梢神経障害
四肢の感覚鈍麻、しびれ感等の感覚障害、疼痛、あるいは筋力低下等の末梢神経障害があらわれることがある。
- 多形紅斑
副作用 | 2~5%未満 | 0.1~2%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
肝臓 | 肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇) | - | - | - |
腎臓 | - | 蛋白尿、腎機能異常(BUN上昇、血清クレアチニン[6]上昇) | - | - |
精神・神経系 | - | 頭痛、浮動性めまい | 健忘、睡眠障害[12](不眠、悪夢等)、抑うつ | - |
消化器 | - | 腹痛、便秘、嘔気、下痢 | 膵炎、口内炎 | - |
皮膚・皮下組織系 | - | そう痒症、発疹、蕁麻疹 | - | - |
代謝及び栄養 | - | - | HbA1c上昇、血糖[13]値上昇 | - |
内分泌 | - | - | - | 女性化乳房 |
筋骨格系及び結合組織障害 | CK(CPK)上昇 | 無力症、筋肉痛、関節痛 | 筋痙攣 | - |