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フランスの医師、プロスパー メニエールが、それまでめまいの原因といえば脳卒中といわれていた時代に、めまいが内耳からおきることを初めて提唱しました。それにちなんで、内耳性めまいのある種のものをメニエール病といっています。

メニエール病は女性に多く、その多くは30歳代後半から40歳代前半に発症しています。

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症状 anchor.png

何ら理由もなく、激しくぐるぐる回る(回転性)めまいが、突然起こります。回転性のめまいは、30分位から数時間続きます。多くは、めまいに、吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面が蒼白くなる、脈が速くなるなどの症状を伴います。また、めまいと一緒に難聴や耳の塞がった感じ、あるいは耳鳴りなどの症状が現れます。これらの耳の症状はめまいと一致しておきたり悪化したりしますが、めまいの軽快とともに元に戻ります。

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原因 anchor.png

原因は不明です。内リンパ水腫(内耳の水ぶくれ状態)が病気の本体だということがわかっています。

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診療科 anchor.png

耳鼻咽喉科

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検査 anchor.png

  • 目振検査
    メニエール病を発症していると、黒目が小刻みに震えるといった症状が現れますので、頭を静止させたり動かしたりした時に黒目がどのような状態になっているかを検査します。頭を動かしたときの目振の様子をフレンチェル眼鏡というものを使って観察します。医師から患者の目の動きがよく分かるようになっています。
  • 平衡機能検査
    平衡機能検査とは、目を閉じて字を書いて左右に文字が傾くか調べたり、目を閉じたまま足ふみを行ってバランス感覚を調べます。平衡感覚については、片足立ちでの「直立検査」や、つま先とかかとをピッタリと合わせた状態で立つ「マン検査」が行われます。
    万が一メニエール病を発症している場合には、以上の検査を行った時に、ふらついて直立した状態を保つことができません。
  • グリセロール検査
    メニエール病の難聴に対しては、グリセロールという医薬を点滴で体内に入れると聴力が改善することが分かっています。そのため、確定診断の一つとして「グリセロールテスト」と称し、グリセロールを内服した後で、聴力の改善が見られるかどうかを試験することがあります
  • 聴力検査
    一般的な聴力検査では静かな部屋の中で耳に受話器をあて、周波数の異なる音をごく微弱な音からはじめ、徐々に強い音にしてゆきます。音が聞こえたらボタンを押して合図して検査する方法です。どの周波数域の音がどのくらいの音圧レベルで聞こえるかなどを検査します。
    メニエール病の初期症状では、低音域の聴力が弱くなり、発作が繰り返されるに従って、全周波数領域にわたっての聴力低下がみられるようになりますので、聴力検査では、メニエール病に特徴的な難聴があるかどうかを調べます。
  • 立ち直り検査
    姿勢の変化があったときに立ち直る反射(体の傾きを正しい位置に修正する働き)を検査します。両足での直立検査、片足での直立検査、マン検査とあります。マン検査は足を前後に出し、かかととつま先をくっつけて立って行なう検査です。目を開けた状態と閉じた状態で行い、内耳が悪いと目を閉じているときにふらつき、脳に原因があるときは開けても閉じてもふらつきます。
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診断 anchor.png

厚生省メニエール病調査研究班

1. 回転性めまい発作を反復すること

  • めまいは一般に特別の誘因なく発来し、嘔気、嘔吐を伴い、数分ないし、数時間持続する
  • 発作の中には「回転性」めまいでない場合もある
  • 発作中は水平回旋混合性の自発眼振をみることが多い
  • 反復性の確認されない初回発作では、めまいを伴う突発性難聴と十分鑑別されなければならない

2. 耳鳴、難聴などの蝸牛症状が反復、消長すること

  • 耳鳴、難聴の両方またはいずれかの変動に伴いめまい発作をきたすことが多い
  • 耳閉塞感や強い音に対する過敏性を訴える例も多い
  • 聴力検査では、著明な中・低音部閾値変動や音の大きさの補充現象陽性を呈することが多い
  • 片耳罹患を原則とするが両耳の場合もみられる

3. 1、2の症候をきたす中枢神経疾患、ならびに原因既知のめまい、難聴を主訴とする疾患が除外できる

  • これらの疾患を除外するためには、問診、一般神経学的検査、平衡機能検査、聴力検査などを含む専門的な臨床検査を行い、ときには経過観察が必要な場合もある

診断基準

  • 確実例 1、2、3の全条件を満たすもの
  • 疑い例 1と3 または2と3の条件を満たすもの
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病期 ステージ anchor.png

メニエール病の重症度分類

重症度分類の基準となる項目と評価

病態の進行度(聴力検査を加味した評価)
 0点:正常
 1点:可逆的(低音部に限局した難聴)
 2点:不可逆的(高音部の不可逆性難聴)
 3点:高度進行(中等度以上の不可逆性難聴)

自覚的苦痛度(主観的評価:めまい、耳閉感、耳鳴、難聴)
 0点:正常
 1点:自覚症状が時に苦痛
 2点:自覚症状がしばしば苦痛
 3点:自覚症状が常に苦痛

日常活動の制限(社会的適応、平衡障害)
 0点:正常
 1点:日常活動が時に制限される(可逆性の平衡障害)
 2点:日常活動がしばしば制限される(不可逆性の軽度平衡障害)
 3点:日常活動が常に制限される(不可逆性の高度平衡障害)

総合的重症度
stage 1:準正常
 無症状で正常と区別できない
 病態:0点、自覚的苦痛度:0点、日常活動の制限:0点
stage 2:可逆期
 病態は可逆的である
 病態:1点、自覚的苦痛度:0~1点、日常活動の制限を問わない
stage 3:不可逆期
 病態は不可逆的であるが進行していない
 病態:2点、自覚的苦痛度:1~2点、日常活動の制限0~1点
stage 4:進行期
 不可逆病変は進行し、自覚症状の苦痛や日常活動の制限がある
 病態:3点、自覚的苦痛度:2~3点、日常活動の制限:2~3点
stage 5:後遺症期
 不可逆病変は高度に進行し、後遺症がある
 病態:3点、自覚的苦痛度:3点、日常活動の制限を問わない

重症度分類の治療への応用
stage 1:生活指導のみで与薬を必要としない時期
stage 2:生活指導と与薬を必要とする、完治可能な最も重要な時期
stage 3:初期治療が不成功に終わり、不可逆病変を伴う対症療法の時期
stage 4:進行し、保存的治療に抵抗し外科的治療が考慮される時期
stage 5:高度に進行し、病態は活動性ではないが後遺症が明らかな時期

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合併症 anchor.png

潜在性鉄欠乏症

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治療法 anchor.png

薬による治療が主です。内リンパ水腫に対しては、水ぶくれを軽くする目的で利尿剤系統の薬を多く使います。中でも、イソソルビドが広く使われています。また、内耳の神経細胞や内耳神経の活動を改善する目的で、ビタミン剤や末梢血流改善剤なども使います。

  • 手術
    薬による治療でめまい発作を止めることができず社会生活に支障をきたすような場合や、聴力が徐々に悪化していくときには手術も行われます。
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