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2: 2017-08-14 (月) 18:55:19 kondo ソース 現: 2017-08-16 (水) 12:56:10 seriza ソース
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*PNH 概要 [#j9450191] *PNH 概要 [#j9450191]
-発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、補体の活性化が慢性的に制御不能となり、溶血 (赤血球破壊) を引き起こす生命に関わる血液疾患です。 +発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hematuria:PNH)は、すべての血球の種である造血幹細胞に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気です。 
-PNHは何の前触れもなく発症し、人種や背景、年齢、性別を問わず発症する可能性があります。+この遺伝子の異常により、赤血球が体の中で壊されやすくなります。特に寝ている間に赤血球の破壊(溶血)が進み、早朝の尿が黒くなることがあります。 
 + 
 +PNHは何の前触れもなく発症し、100万人に数人しか発症しない稀な病気で、日本において診断される患者さんの平均年齢は40歳代です。 
PNHは気づかないうちに進行するため、診断が遅れることがあります。また、PNHは骨髄障害を持つ患者さんに多くみられます。 PNHは気づかないうちに進行するため、診断が遅れることがあります。また、PNHは骨髄障害を持つ患者さんに多くみられます。
-**症状 [#u63f0ec5] 
-PNHは兆候や症状が一般的で他の疾患と似ていることが多いため、発見も診断も難しい複雑な疾患です。 
-腹痛、嚥下困難、重度貧血、息切れ、褐色尿(ヘモグロビン尿症)、日常生活に支障をきたす疲労感、勃起障害、疼痛などの症状が起こります。+**症状 [#q031b53f] 
 +PNHの主な症状は貧血症状と早朝の黒色尿ですが、患者さんにより症状が異なります。また慢性的な溶血により、様々な臓器に障害がでる場合があります。 
 +腹痛、嚥下困難、重度貧血、息切れ、動悸、褐色尿(ヘモグロビン尿症)、疲労感、勃起障害、疼痛、頭痛などの症状が起こります。
**原因 [#nc589a97] **原因 [#nc589a97]
 +造血幹細胞に、後天性に生じた遺伝子異常が原因で起こる病気です。
 +
**診療科 [#va2490d7] **診療科 [#va2490d7]
 +血液内科
 +
**検査 [#n3a5c581] **検査 [#n3a5c581]
 +フローサイトメトリー法
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**診断 [#offf039c] **診断 [#offf039c]
 +貧血に伴う症状、溶血の所見が認められ、他の貧血を起こす疾患が否定された場合、PNHを疑いさらに検査を進めます。
 +血液検査でPNHに特徴的な血球が見られるかを調べます。フローサイトメトリー法によりPNHに特徴的な細胞表面のたんぱく質の欠損を調べます。
 +
**病期 ステージ [#q52ab476] **病期 ステージ [#q52ab476]
**合併症 [#h5e37a25] **合併症 [#h5e37a25]
 +再生不良性貧血、骨髄異形成症候群などを合併することがあります。
 +
**薬 [#g8383756] **薬 [#g8383756]
--(一般名:)+***抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤 [#d5e6ae5f] 
 +-ソリリス点滴静注(一般名:エクリズマブ(遺伝子組換え)) 
 +***血漿分画製剤 [#i5449311] 
 +-ハプトグロビン静注(一般名:人ハプトグロビン)
 +***経口抗凝固剤 [#acea1e06]
 +-ワーファリン顆粒(一般名:ワルファリンカリウム製剤)
**治療法 [#ob875548] **治療法 [#ob875548]
 +***造血幹細胞移植 [#yca397f1]
骨髄移植により異常クローンを排除し、正常クローンによって置き換える根治療法があります。 骨髄移植により異常クローンを排除し、正常クローンによって置き換える根治療法があります。
-***血管内溶血、骨髄不全及び血栓症に対する対症療法 [#c44343ba+***薬物療法 [#w553c276
-溶血発作に対しては、感染症等の発作の誘因を除去するとともに、必要に応じ副腎皮質ステロイドにより溶血をコントロールします。 +-血管内溶血 
- +感染症等の発作の誘因を除去するとともに、副腎皮質ステロイドにより溶血をコントロールします。
-遊離血色素による腎障害を防止するため積極的に輸液による利尿をはかりつつ、ハプトグロビンを投与します。 +
抗体薬(エクリズマブ)は、慢性溶血に対しては劇的な抑制効果が示されています。 抗体薬(エクリズマブ)は、慢性溶血に対しては劇的な抑制効果が示されています。
 +遊離血色素による腎障害を防止するため積極的に輸液による利尿をはかりつつ、ハプトグロビンを投与します。
 +-骨髄不全
骨髄不全に対しては、再生不良性貧血に準じた治療を行いますが、軽度の骨髄不全を伴うことが多く、蛋白同化ホルモンが汎用されます。 骨髄不全に対しては、再生不良性貧血に準じた治療を行いますが、軽度の骨髄不全を伴うことが多く、蛋白同化ホルモンが汎用されます。
-血栓症の予防と治療にヘパリンやワーファリン製剤による抗血栓療法を行います。+-血栓症 
 +血栓症の予防と治療には、ワーファリン製剤、少量アスピリンなどによる抗血栓療法を行います。

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