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IBRANCE :: 医療 Wiki

illness:IBRANCE

パルボシクリブ(Palbociclib) anchor.png

サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬

  • IBRANCE (製薬会社:ファイザー株式会社)

IBRANCE(イブランス)は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK) 4/6のファースト・イン・クラス経口阻害薬です。CDK4/6は、細胞周期の調節に主要な役割を果たしており、細胞増殖を引き起こします。

IBRANCEは米国において、レトロゾールとの併用で、ホルモン受容体陽性・ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HR+HER2-)進行性乳がんの一次治療薬として承認されています。

IBRANCEは、アルバニア、チリ、マカオでも承認されています。

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作用と効果 anchor.png

ホルモン受容体陽性・ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HR+ HER2-)閉経後進行乳がんに対する一次治療

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用法・用量 anchor.png

IBRANCEの推奨用量は1日1回125mg経口投与、28日間を1サイクルとし、その後7日間休薬します。食後にレトロゾール2.5 mg(1日1回連続投与)と併用投与してください。

カプセルは丸ごと飲み込んでください。破損している場合や割れている場合は飲まないでください。吐き出したり飲み忘れたりした場合は、その日は追加で飲まないでください。翌日、処方に従って決まった時間に服用してください。

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併用 anchor.png

  • パルボシクリブ(IBRANCE)は、レトロゾール、フルベストラントいずれの併用についても、全米総合癌センターネットワーク(NCCN)によって推奨されています。
  • パルボシクリブ+レトロゾールは、HR+HER2-閉経後転移乳がんの一次治療として推奨されています。
  • パルボシクリブ+フルベストラントは、内分泌療法後に疾患が進行したHR+HER2-閉経後転移乳がんまたは閉経前転移乳がん[黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)作動薬を併用]の治療として推奨されています。
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生活上の注意 anchor.png

グレープフルーツまたはグレープフルーツジュースはIBRANCEの血中濃度を上げる可能性がありますので、避けるようにしてください。

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副作用 anchor.png

  • 好中球減少症
    IBRANCEによる治療において、好中球減少症が多く報告されています。発熱性好中球減少症を引き起こす可能性があります。
  • 感染症
    IBRANCEとレトロゾールの併用において、レトロゾール単剤よりも高頻度で感染症が報告されています。
  • 肺塞栓症(PE)
    IBRANCEとレトロゾールの併用において、PEが5%に認められ、レトロゾール単剤では認められませんでした。
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妊娠と授乳 anchor.png

IBRANCEを妊婦に投与した場合、その作用機序から、胎児に障害を引き起こす可能性があります。妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中および最終投薬から少なくとも2週間の間は避妊してください。

本剤投与中に妊娠した場合もしくは妊娠が疑われる場合は、医師に相談してください。
本剤投与中は授乳を控えてください。乳児に重篤な有害事象が起きる可能性があります。

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その他の副作用 anchor.png

  • 血液毒性
    ヘモグロビン減少、白血球減少、リンパ球減少および血小板減少が、IBRANCEとレトロゾールの併用において、レトロゾール単剤よりも高頻度で起こります。

好中球減少症、白血球減少症、疲労、貧血、上気道感染、悪心、口内炎、脱毛、下痢、血小板減少症、食欲不振、嘔吐、無力症、末梢神経障害、および鼻血など。


Last-modified: 2016-11-17 (木) 15:44:54 (JST) (2739d) by kondo