腎臓は腰の高さに背骨をはさんで左右ひとつずつあります。
血液によって運ばれる老廃物は腎臓でろ過され、尿として排泄されます。また、血球を増やす物質や血圧を調節する物質をつくったり、ビタミンを活性化したり、大切な役割をもっています。
腎臓がんの原因は、そのほとんどが解明されていませんが、危険性があるものとして、喫煙、高脂肪食、肥満、一部の発がん物質や薬、などが考えられています。
また、腎臓がんは、遺伝子的な原因により発生しやすくなることがあるとされています。
病期は、がんの大きさや周辺の組織のどこまで広がっているか、リンパ節や別の臓器への転移があるかどうかで決まります。
腎がんではTNM分類に基づいて、病期を判定します。Tは原発腫瘍(primary Tumor)、Nは所属リンパ節(regional lymphNodes)、Mは遠隔転移(distant Metastasis)の頭文字です。
抗癌剤や放射線治療は効果が少なく、手術が第一選択です。
外科的治療が主体となり、膀胱の一部を含めて腎、尿管を摘出します。腹部を切開する方法(開放手術)と内視鏡を併用する方法があります。腎臓は内視鏡を用いて切除し、下腹部の小さな傷より腎臓、尿管、膀胱の一部を取り出す内視鏡手術は、術後の回復が早いという利点があります。術後1週間から10日間の入院が必要です。腎機能が正常な方で片方の腎を摘出することにより透析になりやすいということはありません。
液体窒素で腫瘍を凍結し除去する治療です。
体の免疫力を増強させる治療が中心です。
インターフェロンα(INF-α)在宅で自己注射します。