原発性アルドステロン症は、アルドステロンの過剰産生が原因で、体液貯留による血圧の上昇、脱力感、稀に周期的な麻痺が起きる病気[2]です。
アルドステロン症は副腎内の腫瘍(通常は良性の腺腫)によって起こります。*1また、両方の副腎に腫瘍が発生して過剰分泌を引き起こすこともあります。
アルドステロン症は、高血圧[6]や腎臓の動脈の一部が狭くなるといった特定の病気[2]に対する反応として起きることもあります。
アルドステロン症の疑いがあるときは、まず血液中のナトリウム値とカリウム値の測定を行います。アルドステロン値も測定します。
これらの値が高ければ、アルドステロンの作用を阻害するスピロノラクトンまたはエプレレノンが投与され、ナトリウムとカリウムの値が正常に戻るかどうかを調べます。また、レニンの値も測定します。コーン症候群ではレニンも非常に低い値を示します。
両方の副腎の各部から血液を採取してホルモンの分泌箇所を探す検査が必要になる場合もあります。
腫瘍の切除やアルドステロンの作用を妨げる薬の投与が行われます。
腫瘍が発見された場合は外科的に切除されます。腫瘍がなくなると血圧は正常に戻り、他の症状もほとんどの割合で消失します。
腫瘍が発見されず両方の副腎が機能亢進している場合は、副腎の部分的切除では高血圧[6]をコントロールできないことがあります。しかし、通常はスピロノラクトンまたはエプレレノンで症状をコントロールでき、降圧薬も容易に利用できます。
両方の副腎摘出が必要になることはまれです。スピロノラクトンは、テストステロン[18]の作用を遮断することによって、男性で乳房の肥大(女性化乳房)や性欲の低下、勃起障害を引き起こすことがあります。
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