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掌蹠膿疱症 のバックアップ差分(No.1) :: 医療 Wiki

illness:掌蹠膿疱症 のバックアップ差分(No.1)

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1: 2012-07-15 (日) 15:36:48 seriza[5] ソース[6]
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 + 「掌蹠膿疱症」は、書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています。
 +#norelated
 +#contents
 +*PPP 概要 [#cdd44caa]
 +掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)(PPP:pustulosis palmaris et plantaris)は、皮膚病の一種です。手掌・足底に無菌性の膿疱が反復して現れます。難治性の慢性疾患です。
 +中高年で発症することが多く、治癒までの平均期間は3~7年といわれています。
 +
 +**症状 [#y0300775]
 +手掌・足底に多数の膿疱が左右対称に現れ、しばらくするとガサガサになります。このような症状が寛解、増悪を繰り返します。
 +
 +**原因 [#p1092ad3]
 +掌蹠膿疱症の原因は不明ですが、病巣感染や金属アレルギーが誘因となる例があり、喫煙との関連も指摘されています。
 +-病巣感染
 +扁桃炎や歯周病、時に副鼻腔炎や中耳炎などの病巣がきっかけとなり、遠隔臓器に二次的炎症を起こすことをいいます。実際に、扁桃炎や歯周炎などの病巣を根治的に除去すると掌蹠膿疱症が軽快する症例もあります。
 +-金属アレルギー
 +主に歯科金属に対する金属アレルギーによる皮膚炎であり、実際に歯科金属除去などの治療で軽快する症例もあります。ただし、病巣感染や金属アレルギーと掌蹠膿疱症の因果関係は、正確に証明されているわけではありません。
 +-喫煙
 +喫煙に伴う血管攣縮や口腔内の衛生状態の悪化により病態を悪化させる可能性が示唆されています。喫煙により咽喉に炎症が生じ、その病巣感染により掌蹠膿疱症が惹起される可能性もあります。しかし、本症と喫煙との関係はまだ明確にされていません。
 +-ビオチン
 +ビタミンの一種であるビオチンの不足も原因と考えられています。
 +
 +**診療科 [#y69da927]
 +皮膚科
 +**検査 [#mbba98ee]
 +**診断 [#oce47574]
 +**病期 ステージ [#rfca77ba]
 +**合併症 [#a1d495aa]
 +約10%の割合で骨・関節症を合併するといわれています。特に胸鎖関節部の腫脹・疼痛が特徴的です。
 +
 +**薬 [#u111c0d7]
 +***ステロイド外用薬 [#vaf2d2a5]
 +ベリーストロングまたはストロンゲストクラス
 +
 +***ビタミンD3外用薬 [#ffc1aae4]
 +-オキサロール軟膏(一般名:マキサカルシトール)
 +-オキサロールローション(一般名:マキサカルシトール)
 +
 +***その他 [#kbae30ba]
 +-サトウザルベ軟膏(一般名:亜鉛華単軟膏)
 +-サリチル酸ワセリン軟膏(一般名:サリチル酸ワセリン)
 +
 +***内服薬 [#nad98c5c]
 +-抗菌薬
 +-チガソンカプセル(一般名:エトレチナート)
 +-サンディミュンカプセル、ネオーラルカプセル(一般名:シクロスポリン)
 +
 +**治療法 [#p344b2e7]
 +掌蹠膿疱症の治療には、根治療法と対症療法があります。
 +***根治療法 [#f4813d5a]
 +主に病巣感染の治療です。しかし、扁桃炎、歯周炎などの病巣を検索し、それらの病巣感染が疑われる場合でも、外科的治療の適応を決めるための決定的な要素がないことが多く、しかも手術は全例に有効ではないため、一般的に外科的治療は重症例に用いられることが多いと思われます。
 +
 +また、パッチテストで歯科金属のアレルギーが確認されても、歯科金属をすべて除去・交換するのは患者さんの経済的負担が大きいという問題があります。
 +本症は自然治癒することもあるため、根治療法を行うよりも、禁煙を指導し、薬物療法を行うことが現実的かつ有効であると考えられます。
 +
 +***薬物療法 [#te0cd816]
 +外用療法が基本であり、ステロイド外用薬が第一選択薬として使用されています。手足は角層が厚く薬が浸透しにくいため、ベリーストロング~ストロンゲストクラスのものを用います。効果が弱い場合は亜鉛華単軟膏の重層塗布を考慮します。角化している場合には、サリチル酸ワセリンも使用します。
 +また、ビタミンD3外用薬は、過角化や膿疱形成の抑制に対して効果が期待できます。
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 +強力なステロイド外用薬は、長期間使用すると皮膚が萎縮して薄くなるなどの副作用が起こる場合があるため、徐々に使用量を減らすことが望まれます。そこで、治療開始時には、ステロイド外用薬とビタミンD3外用薬との併用を行い、交互に外用するなどして徐々にステロイド外用薬の使用量を減らし、最終的にビタミンD3外用薬単独に移行する治療が望ましいと考えます。
 +***内服療法 [#w21e832c]
 +病巣感染が疑われる症例に対し、抗菌薬が使用されることがあります。また、ビタミンA誘導体であるエトレチナートやシクロスポリンの有効性が確認されていますが、副作用を考慮したうえで、外用療法だけではコントロールできない重症例や骨・関節症が合併する難治例に使用されることが多いと思います。
 +***紫外線療法 [#c7a363e5]
 +良好な治療成績を収めていますが、頻繁な通院が困難な患者さんも多いため、外用療法が中心になっていると考えられます。
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