ページへ戻る

− Links

 印刷 

バセドウ病 のバックアップ差分(No.3) :: 医療 Wiki

illness:バセドウ病 のバックアップ差分(No.3)

« Prev[4]  Next »[5]
2: 2015-01-20 (火) 21:13:59 cons[6] ソース[7] 3: 2015-06-21 (日) 14:08:06 seria[8] ソース[9]
Line 4: Line 4:
甲状腺機能亢進症の代表的な病気がバセドウ病です。 甲状腺機能亢進症の代表的な病気がバセドウ病です。
この病気は、甲状腺臓器の特異性な自己免疫疾患のひとつで、10000人中4~8人いると言われており、女性患者が男性患者より5倍と多いのも特徴としてあげられます。 この病気は、甲状腺臓器の特異性な自己免疫疾患のひとつで、10000人中4~8人いると言われており、女性患者が男性患者より5倍と多いのも特徴としてあげられます。
 +
甲状腺機能異常があると、全身にさまざまな症状が現れます。新陳代謝が活発になり、その為に常にジョギングしているような状態で、脈拍が速く、汗が多く、暑がりで疲れやすくなる、37.5℃前後の微熱といった症状が現れます。 甲状腺機能異常があると、全身にさまざまな症状が現れます。新陳代謝が活発になり、その為に常にジョギングしているような状態で、脈拍が速く、汗が多く、暑がりで疲れやすくなる、37.5℃前後の微熱といった症状が現れます。
 +
精神的には、落ち着きが無く、いらいら感や不眠になり、食欲が増しても体重が減ってしまう人や、むしろ食べ過ぎて体重が増えてしまう人もいます。 精神的には、落ち着きが無く、いらいら感や不眠になり、食欲が増しても体重が減ってしまう人や、むしろ食べ過ぎて体重が増えてしまう人もいます。
 +
顔つきや目つきがきつくなったり、眼が出てくる眼球突出はバセドウ病の代表的な症状ですが、眼球突出をきたす割合は3割程度です。特に喫煙している方に多く禁煙することが重要です。 顔つきや目つきがきつくなったり、眼が出てくる眼球突出はバセドウ病の代表的な症状ですが、眼球突出をきたす割合は3割程度です。特に喫煙している方に多く禁煙することが重要です。
**症状 [#w4440c42] **症状 [#w4440c42]
 +甲状腺ホルモンが必要量より大量に産生され、血液中に多く流れ全身の新陳代謝を活発にさせます。
症状の大部分は、甲状腺ホルモンの過剰によるものです。体の代謝が過度に刺激されるため、運動時と同じ状態になります。 症状の大部分は、甲状腺ホルモンの過剰によるものです。体の代謝が過度に刺激されるため、運動時と同じ状態になります。
 +
 +***全身症状 [#d2da4b0c]
 +-暑がり、疲れやすい、だるい、体重減少、又は体重増加
暑がりで汗をかきやすくなり、飲水量も増えます。エネルギー消費の増加により食欲があっても、次第に体重が減少します。 暑がりで汗をかきやすくなり、飲水量も増えます。エネルギー消費の増加により食欲があっても、次第に体重が減少します。
-交感神経が興奮状態になるため、脈拍が早くなり動悸を感じます。不整脈もよくみられ、高齢者ではむくみや呼吸困難などの心不全症状を示すこともあります。また手などが細かく震えるため書字などに困難を感じます。 + 
-筋力が衰えて疲れやすく、階段の昇り降りや立ち上がるのも辛くなります。 消化器官の運動も過剰になり、下痢をしやすくなります。 +***体温 [#ndf87f01] 
-精神的には落ち着きがなく、せっかちになり感情の起伏が激しくなります。 +-微熱 
--目の症状+***目の症状 [#f266acc8] 
 +-目つきがきつい、眼球突出、複視
眼球の前方突出、上まぶたの腫れ、眼裂の開大(驚いたときの目に似る)、眼球運動の障害のために物が二重に見える(複視)、などいろいろな症状がありますが、必ずしもそうなるとは限りません。 眼球の前方突出、上まぶたの腫れ、眼裂の開大(驚いたときの目に似る)、眼球運動の障害のために物が二重に見える(複視)、などいろいろな症状がありますが、必ずしもそうなるとは限りません。
-目の症状の大部分は、甲状腺ホルモン過剰ではなく、眼球の後ろの組織や眼肉の免疫的な炎症によるものです。多くの場合、甲状線はびまん的に腫れてきます。+目の症状の大部分は、甲状腺ホルモン過剰ではなく、眼球の後ろの組織や眼肉の免疫的な炎症によるものです。 
 + 
 +***首 [#s25221d0] 
 +-甲状腺腫大 
 +多くの場合、甲状線はびまん的に腫れてきます。 
 + 
 +***神経・精神症状 [#d0d0b444] 
 +-イライラ感、落ち着かない、集中力低下、不眠 
 +精神的には落ち着きがなく、せっかちになり感情の起伏が激しくなります。 
 + 
 +***循環器症状 [#xf88d770] 
 +-動悸、頻脈、心房細動、心不全、むくみ、息切れ 
 +交感神経が興奮状態になるため、脈拍が早くなり動悸を感じます。不整脈もよくみられ、高齢者ではむくみや呼吸困難などの心不全症状を示すこともあります。 
 + 
 + 
 +***消化器症状 [#n7ba94d4] 
 +-食欲亢進、食欲低下、口渇、軟便、排便回数増加 
 +消化器官の運動も過剰になり、下痢をしやすくなります。 
 + 
 +***皮膚 [#vf4590fe] 
 +-発汗、脱毛、かゆみ、皮膚が黒くなる 
 +***筋骨症状 [#o18bd290] 
 +-脱力感、筋力低下、骨粗鬆症、手足のふるえ、周期性四肢麻痺(男性のみ) 
 +筋力が衰えて疲れやすく、階段の昇り降りや立ち上がるのも辛くなります。 
 +また、手などが細かく震えるため書字などに困難を感じます。 
 +***月経 [#k4009778] 
 +月経不順、無月経、不妊 
 +***血液値 [#w9cda867] 
 +-コレステロール低下、血糖上昇、血圧上昇、肝障害 
 + 
 +**原因 [#t050f19f] 
 +体質の変化により、自分の甲状線を異物とみなして、甲状腺の細胞の表面にあるTSHレセプターに対する自己抗体(TSHレセプター抗体、TRAb)が産生されます。 
 + 
 +このTRAb がTSHの代わりに甲状腺のTSHレセプターにくっつくと、常に甲状腺を刺激する為に、甲状腺ホルモンを作り続けるバセドウ病になると考えられています。
**診断 [#uebc59e1] **診断 [#uebc59e1]
Line 76: Line 117:
-インデラル錠(一般名:プロプラノロール塩酸塩) -インデラル錠(一般名:プロプラノロール塩酸塩)
ホルモン過剰による頻脈や動悸などの症状を抑えます。 ホルモン過剰による頻脈や動悸などの症状を抑えます。
 +
 +***Ca++拮抗性不整脈・虚血性心疾患治療剤 [#vb76cd27]
 +動悸を抑えるため処方される場合があります。
 +-ワソラン錠(一般名:ベラパミル塩酸塩)
 +***不整脈治療薬・β遮断薬 [#x00282cb]
 +交感神経の興奮を心臓に伝えるβ1受容体を遮断し、心臓の過剰な働きをゆるやかにすることにより、抗心不全作用を示します。
 +-メインテート錠(一般名:ビソプロロールフマル酸塩)
**薬の副作用 [#ta239e8e] **薬の副作用 [#ta239e8e]
« Prev[4]  Next »[5]