5: 2017-08-03 (木) 13:33:50 kondo |
現: 2023-12-27 (水) 14:11:41 kondo |
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- | *概要 皮膚紅痛症 先端紅痛症 [#t9152caf] | + | *皮膚紅痛症 先端紅痛症 概要 [#h9c0a34d] |
- | 肢端紅痛症は、皮膚の細動脈が周期的に拡張し、足や手に発赤(四肢末梢の紅潮)、皮膚温の上昇(熱感)、焼けつくような痛み(灼熱痛)を起こる極めて稀な症候群です。 | + | &ruby(したんこうつうしょう){肢端紅痛症};は、皮膚の細動脈が周期的に拡張し、足や手に発赤(四肢末梢の紅潮)、皮膚温の上昇(熱感)、焼けつくような痛み(灼熱痛)を起こる極めて稀な症候群です。 |
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- | 皮膚紅痛症、先端紅痛症とも呼ばれます。 | + | 皮膚紅痛症、先端紅痛症とも呼ばれます。希少難病です。 |
| **症状 [#bd5977a0] | | **症状 [#bd5977a0] |
| 主な症状は、末梢に灼熱痛(足や手の焼けつくような痛み)、熱感と発赤を伴い数分から数時間持続します。時に、顔面・耳介・膝などにも症状が出現することもあります。 | | 主な症状は、末梢に灼熱痛(足や手の焼けつくような痛み)、熱感と発赤を伴い数分から数時間持続します。時に、顔面・耳介・膝などにも症状が出現することもあります。 |
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| **原因 [#z7e41144] | | **原因 [#z7e41144] |
- | 先端紅痛症の多くは原因不明です。この異常は20歳を過ぎると発症する傾向があります。まれな遺伝性の先端紅痛症は、出生時や小児期に発症します。これを常染色体優性遺伝形式の家族性肢端紅痛症といいます。 | + | 先端紅痛症の多くは原因不明です。この異常は20歳を過ぎると発症する傾向があります。稀な遺伝性の先端紅痛症は、出生時や小児期に発症します。これを常染色体優性遺伝形式の家族性肢端紅痛症といいます。 |
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| 頻度は少なくなりますが、この異常は降圧薬のニフェジピンやパーキンソン病の治療薬であるブロモクリプチンなどの薬の使用に関連していることもあります。また、特定の血液の疾患(骨髄増殖性疾患)、高血圧、静脈不全、糖尿病、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、硬化性苔癬、痛風、脊髄障害、多発性硬化症の人でもみられることがあります。先端紅痛症は原因となっている病気が診断される2~3年前に発症します。 | | 頻度は少なくなりますが、この異常は降圧薬のニフェジピンやパーキンソン病の治療薬であるブロモクリプチンなどの薬の使用に関連していることもあります。また、特定の血液の疾患(骨髄増殖性疾患)、高血圧、静脈不全、糖尿病、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、硬化性苔癬、痛風、脊髄障害、多発性硬化症の人でもみられることがあります。先端紅痛症は原因となっている病気が診断される2~3年前に発症します。 |
| **診断 [#m7f08252] | | **診断 [#m7f08252] |
| 症状と皮膚温の上昇に基づいて行います。家族性あるいは二次性の場合は、原因特定に役立つ血液検査を行います。 | | 症状と皮膚温の上昇に基づいて行います。家族性あるいは二次性の場合は、原因特定に役立つ血液検査を行います。 |
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| + | ***除外診断 [#y028f6b0] |
| + | -除外が必要な疾患 |
| + | &ruby(ほうかしきえん){蜂窩織炎};、皮膚炎、複合性局所疼痛症候群(CRPS)、全身性エリテマトーデス(SLE)、レイノー現象 |
| + | 末梢神経障害、ファブリー病(Fabry病)、末梢動脈疾患、静脈不全、痛風 |
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| **病期 ステージ [#t6bc5808] | | **病期 ステージ [#t6bc5808] |
| **合併症 [#b9d63a95] | | **合併症 [#b9d63a95] |
- | **薬 [#dbc11207] | + | **薬(例) [#dbc11207] |
- | -テグレトール錠(一般名:カルバマゼピン) | + | |
- | -ガバペン錠(一般名:ガバペンチン) | + | ***痛みを和らげる薬 [#x57cb28e] |
- | -サイトテック錠(一般名:ミソプロストール) | + | プロスタグランジン作用により毛細血管を拡張させ、組織の血流、栄養を改善させる。 |
| -アスピリン(一般名:アスピリン) | | -アスピリン(一般名:アスピリン) |
| + | -リリカカプセル(一般名:プレガバリン) |
| + | ***抗てんかん薬 [#jade9097] |
| + | -ガバペン錠(一般名:ガバペンチン) |
| + | -テグレトール錠(一般名:カルバマゼピン) |
| + | ***疼痛治療剤 [#i1bc6d3a] |
| + | -タリージェ錠(一般名:ミロガバリンベシル酸塩) |
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| + | ***気管支拡張する薬 [#tf70583e] |
| -ヱフェドリン錠(一般名:エフェドリン塩酸塩) | | -ヱフェドリン錠(一般名:エフェドリン塩酸塩) |
| + | ***血圧を下げる薬 [#m8b02cf9] |
| -インデラル錠(一般名:プロプラノロール塩酸塩) | | -インデラル錠(一般名:プロプラノロール塩酸塩) |
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| + | ***胃粘膜を保護する薬 [#l768dd39] |
| + | -サイトテック錠(一般名:ミソプロストール) |
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| **治療法 [#a48fc503] | | **治療法 [#a48fc503] |
| 治療は安静を保ち、腕や脚を高くするかコールドパックや冷水で冷やします。これらの治療法で症状が軽減し、発作が予防されることもあります。 | | 治療は安静を保ち、腕や脚を高くするかコールドパックや冷水で冷やします。これらの治療法で症状が軽減し、発作が予防されることもあります。 |
| + | ***薬物療法 [#e144ad82] |
| + | 原因となっている病気が特定できない場合は、ガバペンチン、ミソプロストール(プロスタグランジン製剤)、アスピリンなどが有効なことがあります。しかし、出生時や小児期からみられる先端紅痛症の症状はアスピリンでは緩和できません。 |
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- | 原因となっている病気が特定できない場合は、ガバペンチン、ミソプロストール(プロスタグランジン類似体)、アスピリンなどが有効なことがあります。しかし、出生時や小児期からみられる先端紅痛症の症状はアスピリンでは緩和できません。 | + | 原因となっている病気がわかっている場合は、その疾患を治療することによって症状は軽減します。 |
- | また、エフェドリン、メチセルジド、プロプラノロールなどの血管を収縮する薬も有効です。 | + | 骨髄増殖性疾患を伴う場合はアスピリンが有用なこともあります。 |
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- | 原因となっている病気がわかっている場合は、その疾患を治療することによって症状は軽減します。骨髄増殖性疾患を伴う場合はアスピリンが有用なこともあります。 | + | ***侵襲的治療 [#e202e5b7] |
| + | 交感神経ブロック、硬膜外ブロック、交感神経切除術が行われることがあります。 |