1: 2015-09-29 (火) 00:29:27 cons[5] [6] | 現: 2023-03-22 (水) 15:47:23 kondo[5] [7] | ||
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*ベバシズマブ(遺伝子組換え)(Bevacizumab genetical recombination) [#n6efbefc] | *ベバシズマブ(遺伝子組換え)(Bevacizumab genetical recombination) [#n6efbefc] | ||
''抗悪性腫瘍剤抗VEGF ヒト化モノクローナル抗体'' | ''抗悪性腫瘍剤抗VEGF ヒト化モノクローナル抗体'' | ||
- | -アバスチン点滴静注用 (製薬会社:中外製薬株式会社) | + | -アバスチン点滴静注用 (製薬会社:製造販売元 中外製薬株式会社) |
**作用と効果 [#xcc3aec0] | **作用と効果 [#xcc3aec0] | ||
がん細胞の増殖に必要なVEGFという糖たんぱく質の働きを阻害することにより、腫瘍の増殖を抑えます。 | がん細胞の増殖に必要なVEGFという糖たんぱく質の働きを阻害することにより、腫瘍の増殖を抑えます。 | ||
- | 通常、結腸がん、直腸がん、扁平上皮がんを除く非小細胞肺がん、卵巣がん、乳がん、悪性神経膠腫の治療に用いられます。 | + | -治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 |
+ | -扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌 | ||
+ | -手術不能又は再発乳癌 | ||
+ | -悪性神経膠腫 | ||
+ | -卵巣癌 | ||
+ | -進行又は再発の子宮頸癌 | ||
+ | -切除不能な肝細胞癌 | ||
+ | |||
**用法・用量 [#e37c4439] | **用法・用量 [#e37c4439] | ||
- | 通常、2週間または3週間以上の間隔をあけて、点滴で静脈内に注射します。初回は90分かけて点滴しますが、2回目以降は状態を見ながら、点滴時間を短くする場合もあります。効果をみながら、使用間隔、使用期間を決めていきます。 | + | |
+ | |||
+ | -治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | ||
+ | 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回5mg/kg(体重)又は10mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は2週間以上とする。 | ||
+ | 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回7.5mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。 | ||
+ | |||
+ | -扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、進行又は再発の子宮頸癌 | ||
+ | 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。 | ||
+ | |||
+ | -手術不能又は再発乳癌 | ||
+ | パクリタキセルとの併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は2週間以上とする。 | ||
+ | |||
+ | -悪性神経膠腫 | ||
+ | 通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を2週間間隔又は1回15mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静脈内注射する。なお、患者の状態により投与間隔は適宜延長すること。 | ||
+ | |||
+ | -卵巣癌 | ||
+ | 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を2週間間隔又は1回15mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静脈内注射する。なお、患者の状態により投与間隔は適宜延長すること。 | ||
+ | |||
+ | -切除不能な肝細胞癌 | ||
+ | アテゾリズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。 | ||
**生活上の注意 [#md4a9918] | **生活上の注意 [#md4a9918] | ||
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主な副作用として、出血、高血圧、神経毒性、疲労・けん怠感、食欲減退、悪心、口内炎、脱毛症などが報告されています。 | 主な副作用として、出血、高血圧、神経毒性、疲労・けん怠感、食欲減退、悪心、口内炎、脱毛症などが報告されています。 | ||
- | ***稀な副作用 [#n448aa7e] | + | ***重大な副作用 [#n448aa7e] |
-ショック、アナフィラキシー | -ショック、アナフィラキシー | ||
冷や汗、めまい、ふらつき、ほてり、からだがだるい、意識がうすれる、考えがまとまらない、判断力の低下、血の気が引く、動悸、息切れ、息苦しい、しゃがれ声、眼と口唇のまわりのはれ、じんましん | 冷や汗、めまい、ふらつき、ほてり、からだがだるい、意識がうすれる、考えがまとまらない、判断力の低下、血の気が引く、動悸、息切れ、息苦しい、しゃがれ声、眼と口唇のまわりのはれ、じんましん | ||
-消化管穿孔、瘻孔(消化管瘻、気管支胸膜瘻、泌尿生殖器瘻、胆管瘻等) | -消化管穿孔、瘻孔(消化管瘻、気管支胸膜瘻、泌尿生殖器瘻、胆管瘻等) | ||
激しい腹痛、吐き気、おう吐、発熱、息苦しい、息切れ、咳、血を吐く、尿に泡が混じる、尿が濁る、肛門の周辺や皮膚に穴があき腸液や便がもれる、膣から便や尿がもれる、膣から出血する、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色になる | 激しい腹痛、吐き気、おう吐、発熱、息苦しい、息切れ、咳、血を吐く、尿に泡が混じる、尿が濁る、肛門の周辺や皮膚に穴があき腸液や便がもれる、膣から便や尿がもれる、膣から出血する、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色になる | ||
+ | |||
+ | -瘻孔 | ||
+ | 消化管瘻(腸管皮膚瘻、腸管瘻、気管食道瘻等)又は消化管以外の瘻孔(気管支胸膜瘻、泌尿生殖器瘻、胆管瘻等)があらわれることがある。 | ||
+ | |||
-創傷治癒遅延 | -創傷治癒遅延 | ||
傷が治りにくい | 傷が治りにくい | ||
Line 58: | Line 89: | ||
-血栓性微小血管症(血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群等) | -血栓性微小血管症(血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群等) | ||
血が出やすくなる、鼻血、歯ぐきの出血、内出血、血尿 | 血が出やすくなる、鼻血、歯ぐきの出血、内出血、血尿 | ||
- | **ジェネリック医薬品 [#s59b3241] | + | |
+ | ***その他の副作用 [#e7709063] | ||
+ | |BGCOLOR(#d3d3d3):副作用|BGCOLOR(#dcdcdc):5%以上又は頻度不明|BGCOLOR(#dcdcdc):1~5%未満|BGCOLOR(#dcdcdc):1%未満|BGCOLOR(#dcdcdc):-| | ||
+ | |血液及びリンパ系障害|-|リンパ球数減少、フィブリンDダイマー増加|INR増加、フィブリノゲン増加、白血球数増加、APTT延長、好中球数増加、プロトロンビン時間延長|-| | ||
+ | |肝臓|肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ‐GTP増加、LDH増加等)|血中ビリルビン増加|-|-| | ||
+ | //|肝胆道系|-|-|-|-| | ||
+ | //|腎臓|-|-|-|-| | ||
+ | |泌尿器|尿蛋白陽性|尿中血陽性|BUN増加、血中クレアチニン増加|-| | ||
+ | //|生殖系及び乳房|-|-|-|-| | ||
+ | |精神神経系|神経毒性(末梢性感覚ニューロパシー、末梢性運動ニューロパシー、感覚神経障害等)|味覚異常、頭痛、不眠症、浮動性めまい|神経痛、体位性めまい、不安、嗅覚錯誤、失神、痙攣、傾眠、構語障害|-| | ||
+ | //|精神系|-|-|-|-| | ||
+ | //|神経系|-|-|-|-| | ||
+ | //|感覚器|-|-|-|-| | ||
+ | |眼|眼障害|-|結膜炎、流涙増加、霧視|-| | ||
+ | //|耳|-|-|-|-| | ||
+ | //|鼻腔|-|-|-|-| | ||
+ | //|錐体外路症状|-|-|-|-| | ||
+ | |循環器・心臓|高血圧、上室性頻脈|-|動悸、洞性頻脈|-| | ||
+ | //|血管|-|-|-|-| | ||
+ | |呼吸器・胸郭および縦隔障害|肺高血圧症|しゃっくり、発声障害、咽頭喉頭痛、鼻漏|咳嗽、呼吸困難、鼻炎、気管支炎、低酸素症|-| | ||
+ | |消化器|食欲減退、悪心、口内炎、下痢、嘔吐、便秘、胃腸障害|腹痛、歯肉炎、口唇炎、胃不快感|歯周病、消化不良、胃炎、消化管潰瘍、歯痛、痔核、腸炎、歯肉痛、齲歯、逆流性食道炎、腸閉塞、胃腸炎、舌炎、肛門周囲痛、歯の脱落|-| | ||
+ | |皮膚・皮下組織系|脱毛症、発疹、皮膚変色、剥脱性皮膚炎|色素沈着、爪の障害、手足症候群、そう痒症|紅斑、蕁麻疹、皮膚乾燥、皮膚剥脱、皮膚炎、爪囲炎、爪色素沈着、過角化|-| | ||
+ | //|過敏症|-|-|-|-| | ||
+ | //|下垂体・副腎皮質系|-|-|-|-| | ||
+ | //|免疫系|-|-|-|-| | ||
+ | |代謝及び栄養|-|血中コレステロール増加、血中アルブミン減少|血中ナトリウム減少、血中リン減少、血中尿酸増加、高カリウム血症、総蛋白減少、高脂血症、血中カルシウム減少、尿中ブドウ糖陽性、高カルシウム血症、血中クロール減少、高血糖、高マグネシウム血症、血中ナトリウム増加、低マグネシウム血症、低カリウム血症|-| | ||
+ | //|体液・電解質|-|-|-|-| | ||
+ | //|内分泌|-|-|-|-| | ||
+ | |筋骨格系及び結合組織障害|関節痛|筋痛、背部痛|四肢痛、筋骨格硬直、筋骨格痛(肩部痛、殿部痛等)、筋力低下、側腹部痛|-| | ||
+ | //|全身|-|-|-|-| | ||
+ | //|投与部位|-|-|-|-| | ||
+ | //|適用部位|-|-|-|-| | ||
+ | //|感染症|-|-|-|-| | ||
+ | //|抵抗機構|-|-|-|-| | ||
+ | |その他|疲労・倦怠感、発熱、蜂巣炎、鼻中隔穿孔、卵巣機能不全(無月経等)、骨盤痛|上気道感染(鼻咽頭炎等)、体重減少、Al‐P上昇、末梢性浮腫、潮紅、CRP上昇、注射部位反応(疼痛等)|膀胱炎、無力症、ほてり、体重増加、胸痛、胸部不快感、膿瘍、脱水、耳鳴、カテーテル関連合併症(感染、炎症等)、口腔ヘルペス、回転性めまい、毛包炎、顔面浮腫、熱感、静脈炎、帯状疱疹、感染性腸炎、不規則月経、耳不快感、疼痛、尿路感染|-| | ||
+ | //|臨床検査|-|-|-|-| | ||
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+ | //**同じ成分の医薬品 | ||
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+ | **ジェネリック医薬品 [#i154d7cc] | ||
+ | -ベバシズマブBS点滴静注 |
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