#norelated #contents *ALP [#fe3fba3f] アルカリホスファターゼ(ALP)は体中のあらゆる臓器や器官にあり、リン酸化合物を分解する酵素です。pH10前後のアルカリ性で働くのでこの名前がつけられました。ALPが血液中に出てくるのは、主に肝臓、骨、小腸からで、これらの臓器に異常や病気があると血液中にALPが増加します。 -基準値 115~359IU/ℓ **何がわかるのか [#j99baf0c] 肝臓のALPは胆汁に排出されるので胆道系の病気で胆汁の流れが滞ると、溢れて血液中に流れ込み血液中のALPが増えます。また、胆汁や血液のうっ滞、肝膿瘍などがあると肝臓でのALPが増加します。また、骨の病気や異常でも血液中にALPが増え、骨の腫瘍やくる病、骨軟化症、骨折などでも増加します。GOT・GPTの値と比較すると、肝臓や胆道系の病気か骨の病気かを鑑別することができます。 妊娠後期になると、胎盤からALPが出てくるため数値が高くなります。また、小児期は骨の成長が著しいためALPがたくさんつくられ数値が高くなります。 **どのような検査か [#b8f89763] 血液を採取して調べます。検査法によってキング・アームストロング法(KAU)やベッシー・ローリー法(BLU)など数値単位が異なりますが、IU(国際単位)が多く使われています。 **検査を受ける時の注意 [#efb4995a] 食事の影響を受けるので検査当日は絶食します。また、服用している薬の影響を受けることがあるので、服用してよいかどうか予め聞いておきましょう。 **検査結果の判定 [#rd2dbc58] 急性肝炎、胆管結石、腫瘍などによる胆道の閉塞、薬剤性肝障害などで黄疸が出ると、ALPの数値は数倍に上昇します。慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、アルコール性肝障害では、基準値の2~3倍になります。 骨折や骨の腫瘍、がんの骨移転、胃切除後に起こる骨軟化症などでは、ALPは2~3倍に上昇しますがGOT・GPTは上昇しないので肝臓や胆道系の病気と区別できます。 **異常な場合に疑われる病気 [#m37fa270] -高値 急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、胆汁うっ滞、閉塞性黄疸、胆石、胆道系のがん、膵臓がん、薬剤性肝障害、アルコール性肝障害、骨折、骨肉種、がんの骨移転、骨軟化症、甲状腺機能亢進症など。 -低値 前立腺肥大、甲状腺機能低下症など。
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