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LDH の変更点 :: 医療 Wiki

illness:LDH の変更点

  
現: 2011-05-23 (月) 13:18:48 kondo[3] ソース[4]
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 +#norelated
 +#contents
 +*乳酸脱水素酵素 [#se86f3dd]
 +LDHはブドウ糖を燃焼させるときに働く酵素で、全身の細胞に存在します。特に肝臓、腎臓、心筋、骨格筋、赤血球、がん細胞に多く含まれ、これらの臓器に障害があると血液中に増加します。
 +-基準値
 +115~245IU/ℓ
 +**何がわかるのか [#mc47ef08]
 +急性肝炎、肝臓がん、特に転移性肝がん、あるいは心筋梗塞のときに血液中に著しく増加します。その他、慢性肝炎、肝硬変などの肝臓病、腎不全、悪性貧血などの血液病、筋ジストロフィーなどの骨格筋の病気、間質性肺炎、さまざまな臓器のがんなど多くの病気で血液中に増加するので、それらの病気を発見するスクリーニング(ふるい分け)検査として行われます。
 +LDHには、五つの異なったタイプがあり、それぞれ存在する臓器が違いますから、そのタイプを調べるLDHアイソザイム検査を行えば、どの臓器に異常があるか分ります。
 +**どのような検査か [#u4b5c322]
 +血液を採取して、遠心分離したあと分析器で測定します。
 +**検査を受ける時の注意 [#qd07e79b]
 +激しい運動をすると上昇することがあるので、検査前日と当日は運動を控えます。食事は検査当日も摂ってかまいません。
 +
 +**検査結果の判定 [#dd1ca5f4]
 +4~5倍の高値を示す場合には、急性肝炎や心筋梗塞、肝臓がんが疑われ、高値でも軽度の場合は全身のいろいろな病気が考えられます。但し、この検査だけで病気を診断することはできませんから現れた症状やアイソザイム検査、その他の検査と合わせて診断します。
 +
 +**異常な場合に疑われる病気 [#jb67d09c]
 +急性肝炎、肝臓がん、心筋梗塞、慢性肝炎、肝硬変、筋ジストロフィー、間質性肺炎、悪性貧血、腎不全、いろいろな臓器のがんなど。
 +**LDHアイソザイム検査 [#b26293a9]
 +LDHには、LDH1からLDH5まで5種類のアイソザイム(分子構造が違うが同じ働きをする酵素群)があります。LDH1とLDH2は主に心臓、腎臓、赤血球に、LDH3は主に膵臓やがん組織に多く、LDH4とLDH5は骨格筋や肝臓に多いなど、どのアイソザイムが多いかを調べれば、異常のある臓器や病気が推測できます。
 +|病名 \ LDHタイプ|LDH活性|LDH1|LDH2|LDH3|LDH4|LDH5|
 +|心筋梗塞|中程度の上昇|〇|〇|-|-|-|
 +|巨赤芽球性貧血|極度の上昇|〇|〇|-|-|-|
 +|溶血性貧血|やや上昇|〇|〇|-|-|-|
 +|筋ジストロフィー|やや上昇ないし不変|〇|〇|-|-|-|
 +|クッシング症候群|やや上昇|〇|〇|-|-|-|
 +|甲状腺機能低下症|やや上昇|〇|〇|-|-|-|
 +|白血病|中程度の上昇|-|〇|〇|-|-|
 +|リンパ腫|中程度の上昇|-|〇|〇|-|-|
 +|膵炎|やや上昇|-|〇|〇|-|-|
 +|進行がん|高度の上昇|-|〇|〇|-|-|
 +|肺梗塞|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|うっ血性心不全|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|ウイルス性肝炎|中程度の上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|中毒性肝炎|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|肝硬変|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|尿毒症|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
 +|多発性筋炎|やや上昇|-|-|-|〇|〇|
  

  • LDH のバックアップ差分(No. All)
    • 現: 2011-05-23 (月) 13:18:48 kondo[3]