卵胞刺激ホルモン(FSH)も黄体形成ホルモン(LH)も脳の下垂体[2]から分泌されるホルモンです。
エストロゲン[3]とプロゲステロン[4]の分泌を促進するほか、卵胞を成熟させ、男性では睾丸に働いて男性ホルモンの分泌を促します。いずれも性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)といわれ、間脳の視床下部[5]から分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(Gn-RH=LH-RH)の作用で放出されます。
また、エストロゲン[3]とプロゲステロン[4]が血液中に増えると、フィードバックしてゴナドトロピン放出ホルモンの分泌を抑制します。
卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を調べることによって、このホルモンが命令を下す卵巣の働きと、このホルモンを分泌している下垂体[2]の働きがわかります。さらに、二つのホルモンの分泌をさせる命令を出す視床下部[5]の働きを知ることができます。
性ホルモンの分泌異常があるときは、その原因がどこにあるか鑑別することができます。
血液を採取して調べます。
特に注意はありません。
さらにGn-RH(LH-RH)負荷テストを行い、合わせて検討することによって、性ホルモンの分泌異常の原因が視床下部[5]、下垂体[2]、卵巣あるいは睾丸のどこにあるかがわかります。また、女性の性周期に従って測定すれば排卵の有無なども明らかになります。
なお、更年期になると卵巣の働きが低下してエストロゲン[3]の分泌が減少するため、フィードバック機能が働かなくなり、卵胞刺激ホルモンが著しく増加します。
ゴナドトロピン放出ホルモン(Gn-RH)を注射し、時間を追って(30分、1時間、1時間半、2時間)血液を採取し、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を測定する検査です。性ホルモンの分泌異常があるとき、原因を測定することができます。排卵誘発のためにも行います。
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