乳がん[2]の方の体の組織を移植し、乳房を再建する方法です。
背中の筋肉(広背筋)、皮膚、脂肪に血管をつけた状態の組織を胸に移植し乳房をつくる再建方法です。
広背筋皮弁法は、乳がん[2]手術で皮膚や筋肉を広範囲に切除した人にも適しています。背中にはそれほど多くの筋肉や脂肪がないため、乳房のボリュームの少ない方に向いた方法です。
お腹の筋肉(腹直筋)、皮膚、脂肪に血管をつけた状態の組織を胸に移植して乳房をつくる再建方法です。
腹直筋皮弁法は、手術で皮膚や筋肉を広範囲に切除した人にも適した方法で、乳房のボリュームが比較的大きい方に向いた方法です。
筋皮弁法のように筋肉を使わず、お腹などの脂肪組織を、脂肪組織につながった細い血管ごと胸に移植し乳房をつくる再建方法です。
穿通枝皮弁法は、以前に腹部の手術を受けた方でも行うことができます。
妊娠や出産の希望のある方は、腹部の筋肉や脂肪を移植する腹直筋皮弁法や穿通枝皮弁法の適用となりません。
移植する組織を採取する手術を⾏うため、手術時間と入院期間が⻑くなります。また、腹直筋皮弁法や穿通枝皮弁法を行った場合、下腹部に傷跡が残ります。
患者さんが満足するバランスのよい乳房を再建するには、再手術が必要になることがしばしばあります。また、全身麻酔で行われるため、体への負担があります。
こ
れらの欠点を補う方法として拡大広背筋皮弁法や遊離皮弁法などがありますが、それぞれに医師の経験や治療後の負担などデメリットもあるため、医師との相談が必要です。
多くはありませんが、血液の流れがとどこおることで、血液が固まってしまうことがあります。手術後、皮膚の下に血腫ができる場合があり、疼痛や出血、からだのしびれ、麻痺(まひ)などがおこる場合があります。
症状があらわれた場合、すぐに医師の診断をあおぎましょう。また、血種が発生していた場合には、手術によって取りのぞきます。
手術によって腹筋の低下や血流が悪化した影響により、移植を行った組織の一部が壊死する場合があります。 腹直筋皮弁法を行った場合、広背筋皮弁法に比べ、血流が不安定なため壊死がおこりやすいとされています。
筋皮弁法を行った部位の壊死をふせぐため、血流を良くするようこころがけましょう。また、脂肪が多い場合、血流が悪化しやすいため、体型に気を付けるほか、喫煙者の方は禁煙を行いましょう。 壊死がおこっている場合、壊死部分を切除する必要があります。また、壊死部分が多く再建した乳房の変形がみられる場合、人工乳房で大きさを補うことがあります。
腹筋を取りのぞくため、腹筋の低下した箇所から腹部の内臓がでてくることがあります。立ちあがった際に傷跡部位からしこりのようなものがあらわれ、横になるとでなくなります。腹痛や消化障害をおこす場合もあります。
症状がみられる場合、手術によって治療が行われます。
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