トリヘキシフェニジル塩酸塩(Trihexyphenidyl hydrochloride)
パーキンソン症候群治療剤
作用と効果
脳内の伝達物質アセチルコリンの働きを抑え、手指のふるえ、筋肉のこわばりや動作が遅くなったりするのを改善します。通常、向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア、特発性パーキンソニズムおよびその他のパーキンソニズム(脳炎後、動脈硬化性)の治療に用いられます。
用法・用量
- パーキネス錠
向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア・アカシジア:通常、成人は1日1〜5錠(主成分として2〜10mg)を3〜4回に分けて服用します。特発性パーキンソニズムおよびその他のパーキンソニズム:通常、成人は1日目1/2錠(主成分として1mg)、2日目1錠(2mg)、以後1日1錠(2mg)ずつ増量され、1日3〜5錠(6〜10mg)が維持量とされ、3〜4回に分けて服用します。いずれも、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
飲み忘れた場合は、気がついたときに1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次回から指示どおりに飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
副作用
主な副作用として、興奮、眠気、けん怠感、吐き気、口渇、便秘、排尿困難、発疹などが報告されています。
稀な副作用
- 悪性症候群
(中止などにより)発熱、無動緘黙(動けない)、嚥下困難(飲み込みにくい)
- 精神錯乱、幻覚、せん妄
考えがとまらない、存在しないものが見えたり聞こえたりする、軽い意識障害
- 閉塞隅角緑内障
激しい眼痛、頭痛、急な視力低下