1: 2012-05-18 (金) 15:44:29 seriza[5] [6] | 現: 2021-06-21 (月) 18:10:13 kondo[7] [8] | ||
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*アミトリプチリン塩酸塩(Amitriptyline hydrochloride) [#ie6458dc] | *アミトリプチリン塩酸塩(Amitriptyline hydrochloride) [#ie6458dc] | ||
''三環系抗うつ剤'' | ''三環系抗うつ剤'' | ||
- | -トリプタノール錠 (製薬会社:日医工株式会社) | + | -トリプタノール錠 (製薬会社:製造販売元 日医工株式会社) |
+ | &ref(tryptanol.jpg,mw:240,around,right){トリプタノール錠}; | ||
**作用と効果 [#q59c27ec] | **作用と効果 [#q59c27ec] | ||
- | 脳内の伝達物質(ノルアドレナリン、セロトニン)の再取り込みを抑制し、抗うつ作用を示し、また、夜間の尿の回数を減らす作用もあります。通常、高用量では精神科領域におけるうつ病・うつ状態の治療、低用量では夜尿症の治療に用いられます。 | + | 脳内の伝達物質(ノルアドレナリン、セロトニン)の再取り込みを抑制し、抗うつ作用を示し、また、夜間の尿の回数を減らす作用もあります。 |
+ | 通常、高用量では精神科領域におけるうつ病・うつ状態の治療、低用量では夜尿症の治療に用いられます。 | ||
+ | |||
+ | -精神科領域におけるうつ病・うつ状態、夜尿症、末梢性神経障害性疼痛 | ||
**用法・用量 [#xbc853db] | **用法・用量 [#xbc853db] | ||
- | -うつ病、うつ状態 | + | |
- | 通常、成人は1日主成分として30~75mgを初期量とし、1日150mgまで漸増し、分割して服用します。まれに300mgまで増量されることもあります。本剤は1錠中に主成分10mgを含む製剤です。 | + | -うつ病・うつ状態 |
+ | アミトリプチリン塩酸塩として、通常、成人1日30~75mgを初期用量とし、1日150mgまで漸増し、分割経口投与する。まれに300mgまで増量することもある。 | ||
+ | なお、年齢、症状により適宜減量する。 | ||
-夜尿症 | -夜尿症 | ||
- | 通常、1回1~3錠(主成分として10~30mg)を1日1回就寝前に服用します。 | + | アミトリプチリン塩酸塩として、1日10~30mgを就寝前に経口投与する。 |
+ | なお、年齢、症状により適宜減量する。 | ||
+ | |||
+ | -末梢性神経障害性疼痛 | ||
+ | アミトリプチリン塩酸塩として、通常、成人1日10mgを初期用量とし、その後、年齢、症状により適宜増減するが、1日150mgを超えないこと。 | ||
いずれの場合も、年齢・症状により適宜減量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 | いずれの場合も、年齢・症状により適宜減量されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 | ||
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- | ***稀な副作用 [#gab334a0] | + | ***重大な副作用 [#jf5ba7a4] |
- | -悪性症候群 | + | -悪性症候群(Syndrome malin) |
+ | 無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗 等 | ||
急激な発熱、筋肉のこわばり、手足の震え | 急激な発熱、筋肉のこわばり、手足の震え | ||
+ | --本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。 | ||
-セロトニン症候群 | -セロトニン症候群 | ||
- | 不安、興奮、発汗 | + | 不安、焦燥、せん妄、興奮、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクロヌス、反射亢進、下痢等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがある。 |
-心筋梗塞 | -心筋梗塞 | ||
急激な前胸部の圧迫感、狭心痛、発汗 | 急激な前胸部の圧迫感、狭心痛、発汗 | ||
Line 33: | Line 46: | ||
-顔・舌部の浮腫 | -顔・舌部の浮腫 | ||
顔・舌のむくみ | 顔・舌のむくみ | ||
+ | -無顆粒球症、骨髄抑制 | ||
+ | 重篤な血液障害があらわれることがある。 | ||
+ | -麻痺性イレウス | ||
+ | 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある。 | ||
+ | -利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH) | ||
+ | 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群があらわれることがある。 | ||
+ | |||
+ | ***その他の副作用 [#k8c942d7] | ||
+ | |BGCOLOR(#d3d3d3):副作用|BGCOLOR(#dcdcdc):5%以上|BGCOLOR(#dcdcdc):0.1~5%未満|BGCOLOR(#dcdcdc):0.1%未満|BGCOLOR(#dcdcdc):頻度不明| | ||
+ | |血液及びリンパ系障害|-|-|-|白血球減少| | ||
+ | |肝臓|-|-|黄疸|肝機能障害、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇| | ||
+ | //|肝胆道系||||| | ||
+ | //|腎臓||||| | ||
+ | |泌尿器|-|排尿困難|-|尿閉| | ||
+ | //|生殖系及び乳房||||| | ||
+ | |精神神経系|眠気|振戦等のパーキンソン症状、運動失調、四肢の知覚異常、焦燥 |構音障害 |不眠、不安、口周部等の不随意運動(長期投与時) | | ||
+ | //|神経系||||| | ||
+ | //|感覚器||||| | ||
+ | //|眼||||| | ||
+ | //|耳||||| | ||
+ | //|錐体外路症状||||| | ||
+ | |循環器 心臓|-|血圧低下、頻脈 |-|血圧上昇、動悸、不整脈、心発作、心ブロック| | ||
+ | //|血管||||| | ||
+ | //|呼吸器||||| | ||
+ | |消化器|口渇|悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、便秘|味覚異常|-| | ||
+ | //|皮膚・皮下組織系||||| | ||
+ | |過敏症|-|発疹|蕁麻疹|-| | ||
+ | //|下垂体・副腎皮質系||||| | ||
+ | //|免疫系||||| | ||
+ | //|代謝及び栄養||||| | ||
+ | //|内分泌||||| | ||
+ | //|筋骨格系及び結合組織障害||||| | ||
+ | //|全身||||| | ||
+ | //|投与部位||||| | ||
+ | //|感染症||||| | ||
+ | //|抵抗機構||||| | ||
+ | |その他|-|ふらつき、頭痛、眩暈、倦怠感、発汗、視調節障害|眼内圧亢進|体重増加| | ||
+ | //|臨床検査||||| | ||
+ | |||
+ | |||
- | **ジェネリック医薬品 [#ycad8d90] | + | **ジェネリック医薬品 [#d587636b] |
- | - (製薬会社:) | + | -アミトリプチリン塩酸塩錠 |
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