9: 2015-05-30 (土) 19:42:34 seria[6] [7] | 10: 2015-06-16 (火) 20:55:56 seria[6] [8] | ||
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普通の状態でも常に体内で作られていて、体に対するいろいろなストレスに対処するなど生きていく上でとても重要な働きがあります。 このホルモンのうち、糖質コルチコイドという成分を化学合成したものをステロイド剤として治療に用います。 | 普通の状態でも常に体内で作られていて、体に対するいろいろなストレスに対処するなど生きていく上でとても重要な働きがあります。 このホルモンのうち、糖質コルチコイドという成分を化学合成したものをステロイド剤として治療に用います。 | ||
-治療効果 | -治療効果 | ||
- | ステロイド剤は、間質性肺炎の炎症に対して最も効果が期待できます。ただし、副作用も多く、典型的な両刃の剣となる薬剤です 隔日投与法 薬剤を投与した翌日は休薬日として、人間が自分で副腎皮質ホルモンを出させるようにする方法を適用されることがあります。 2日分の量を 1日目に投与し、翌日を休薬日として血中ステロイド量を 0にして生体からの副腎皮質ホルモンの分泌を促す方法です。 | + | ステロイド剤は、間質性肺炎の炎症に対して最も効果が期待できます。ただし、副作用も多く、典型的な両刃の剣となる薬剤です。 |
+ | -隔日投与法 | ||
+ | 薬剤を投与した翌日は休薬日として、人間が自分で副腎皮質ホルモンを出させるようにする方法を適用されることがあります。 2日分の量を 1日目に投与し、翌日を休薬日として血中ステロイド量を 0にして生体からの副腎皮質ホルモンの分泌を促す方法です。 | ||
--注意事項 | --注意事項 | ||
---どんなに注意していても飲み忘れということがあります。飲み忘れに気が付いた場合はすぐに服用します。 | ---どんなに注意していても飲み忘れということがあります。飲み忘れに気が付いた場合はすぐに服用します。 | ||
---もし、すでに次の服用時間になっていたら2回分服用することはせずに1回分だけ服用します。 | ---もし、すでに次の服用時間になっていたら2回分服用することはせずに1回分だけ服用します。 | ||
---ステロイドを長期服用していると副腎機能が低下している場合が多いので、飲み忘れた時間が長いと症状悪化に繋がる恐れがあります。 | ---ステロイドを長期服用していると副腎機能が低下している場合が多いので、飲み忘れた時間が長いと症状悪化に繋がる恐れがあります。 | ||
- | ---副作用を恐れて勝手に減量したり、中止したりすると症状の悪化を招き、結局さらに長期間服用することになります。医師の処方を守ることが大切です。特に、急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショックなどの離脱症状が現れることがあります。 | + | ---副作用を恐れて勝手に減量したり、中止したりすると症状の悪化を招き、結局さらに長期間服用することになります。 |
+ | 医師の処方を守ることが大切です。特に、急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショックなどの離脱症状が現れることがあります。 | ||
- | 成人では、間脳、下垂体、副腎系の抑制(副腎皮質ホルモンが出なくなる)が生じる最小限はプレドニゾロン10mg/日と言われており、20~30mg/日のプレドニゾロンを 1週間以上、またそれ以下も 1か月以上投与を続けると、完全に投与を中止してからその機能の回復には、 6~9か月の期間が必要です。 | + | 成人では、間脳、下垂体、副腎系の抑制(副腎皮質ホルモンが出なくなる)が生じる最小限はプレドニゾロン10mg/日と言われており、20~30mg/日のプレドニゾロンを 1週間以上、またそれ以下も 1か月以上投与を続けると、完全に投与を中止してからその機能の回復には、 6~9か月の期間が必要です。 |
***パルス療法 [#t1b30a63] | ***パルス療法 [#t1b30a63] | ||
- | ステロイドパルス療法は、点滴によりステロイド剤を通常3日間程度大量投与する治療方法で、間質性肺炎の症状が急に悪化した場合や経口投与で改善が見られない時に行われます。 パルス療法で、よく使用されるのは ソル・メドロール静注用(一般名:メチルプレドニン)という薬剤で、 たとえば1日 1回1000mgを 3日間投与した後に プレドニゾロン錠 などの経口剤に切り替え、その量を漸減させていきます。 | + | ステロイドパルス療法は、点滴によりステロイド剤を通常3日間程度大量投与する治療方法で、間質性肺炎の症状が急に悪化した場合や経口投与で改善が見られない時に行われます。 |
+ | パルス療法で、よく使用されるのは ソル・メドロール静注用(一般名:メチルプレドニン)という薬剤で、 たとえば1日 1回1000mgを 3日間投与した後に プレドニゾロン錠 などの経口剤に切り替え、その量を漸減させていきます。 | ||
-ソル・メドロール静注用(一般名:メチルプレドニン) | -ソル・メドロール静注用(一般名:メチルプレドニン) | ||
鉱質ステロイド作用が少なく、比較的作用時間が短い。プレドニゾロンの1.25倍の強さがあります。 | 鉱質ステロイド作用が少なく、比較的作用時間が短い。プレドニゾロンの1.25倍の強さがあります。 | ||
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満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝、中心性肥満、体重増加、脂肪沈着異常(体脂質の分布変化)、脂質は顔面、胴体部、頚に蓄積し、四肢で減少する。 | 満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝、中心性肥満、体重増加、脂肪沈着異常(体脂質の分布変化)、脂質は顔面、胴体部、頚に蓄積し、四肢で減少する。 | ||
---体液・電解質 | ---体液・電解質 | ||
- | 浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカロ-シスなど、尿細管におけるNa+再吸収促進(水分の組織内貯留)、K+ の排泄増加 眼 中心性漿液性網脈絡膜症などによる網膜障害、眼球突出など 血液 白血球増多など、プロトロン便時間を短縮、プロトロンビン単位を増加、血栓 皮膚 瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、皮膚の菲薄化・脆弱化、皮膚線条、掻痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、脂肪織炎など 過敏症 発疹など | + | 浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカロ-シスなど、尿細管におけるNa+再吸収促進(水分の組織内貯留)、K+ の排泄増加 |
+ | ---眼 | ||
+ | 中心性漿液性網脈絡膜症などによる網膜障害、眼球突出など | ||
+ | ---血液 | ||
+ | 白血球増多など、プロトロン便時間を短縮、プロトロンビン単位を増加、血栓 | ||
+ | ---皮膚 | ||
+ | 瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、皮膚の菲薄化・脆弱化、皮膚線条、掻痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、脂肪織炎など | ||
+ | ---過敏症 | ||
+ | 発疹など | ||
---その他 | ---その他 | ||
発熱、疲労感、ステロイド腎症、精子数及びその運動性の増減 | 発熱、疲労感、ステロイド腎症、精子数及びその運動性の増減 | ||
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***免疫抑制剤 [#f39f4976] | ***免疫抑制剤 [#f39f4976] | ||
間質性肺炎の治療に使われるのは、主に イムラン錠(一般名:アザチオプリン)と エンドキサン錠(一般名:シクロフォスファミド)、サンディミュンカプセル、ネオーラルカプセル(一般名:シクロスポリン)の3種類です。これらのうちのどれかをステロイド剤と併用します。 | 間質性肺炎の治療に使われるのは、主に イムラン錠(一般名:アザチオプリン)と エンドキサン錠(一般名:シクロフォスファミド)、サンディミュンカプセル、ネオーラルカプセル(一般名:シクロスポリン)の3種類です。これらのうちのどれかをステロイド剤と併用します。 | ||
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投与量は最初少なく、だんだん増量してゆきます。ただ、いくら量が少ないとはいえ白血球が減ったり、生殖細胞に影響がでたりするため、男女を問わずとくに若い人には使いにくい面があるというのが難点です。 | 投与量は最初少なく、だんだん増量してゆきます。ただ、いくら量が少ないとはいえ白血球が減ったり、生殖細胞に影響がでたりするため、男女を問わずとくに若い人には使いにくい面があるというのが難点です。 | ||
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咳をやわらげるために、リン酸コデイン散(一般名:コデインリン酸塩水和物)などの咳止め薬を使います。 | 咳をやわらげるために、リン酸コデイン散(一般名:コデインリン酸塩水和物)などの咳止め薬を使います。 | ||
息切れが強いときには酸素吸入が症状を楽にします。病気が進めば在宅酸素療法により、自宅で、あるいは出かけるときにも酸素吸入ができます。 | 息切れが強いときには酸素吸入が症状を楽にします。病気が進めば在宅酸素療法により、自宅で、あるいは出かけるときにも酸素吸入ができます。 | ||
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在宅酸素療法とは、酸素を生成する器械を家庭に設置し、経鼻カニューレという管で鼻から酸素を1~4リットル/min(量は症状に依存)を持続的に投与する方法です。 | 在宅酸素療法とは、酸素を生成する器械を家庭に設置し、経鼻カニューレという管で鼻から酸素を1~4リットル/min(量は症状に依存)を持続的に投与する方法です。 | ||
また、外出時は経鼻カニューレを携行型の酸素タンクに付け替えて外出します。 なお、在宅酸素療法の利用には保険が適用されます。 | また、外出時は経鼻カニューレを携行型の酸素タンクに付け替えて外出します。 なお、在宅酸素療法の利用には保険が適用されます。 | ||
また、利用方法の詳細については病院から説明を受けることが出来ます。 | また、利用方法の詳細については病院から説明を受けることが出来ます。 |
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