#norelated #contents *COPD 概要 [#qff916a2] COPD(chronic obstructive pulmonary disease)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。 タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入することで生じる肺の炎症性疾患です。 また、COPDは全身の炎症、骨格筋の機能障害、栄養障害、骨粗鬆症などの併存症をともなう全身性の疾患です。 **症状 [#l7a3ce5e] 歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきやたんが特徴的な症状です。 **原因 [#n2f52a14] 最大の原因は喫煙であり、喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、せきやたんが出たり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下します。また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞が破壊されて、肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。 **診療科 [#r3c2487b] 呼吸器科 **検査 [#b9b2da02] -胸部レントゲン 重症例では胸部エックス線画像で肺の透過性亢進や過膨脹所見が見られることもあります。 -高分解能CT 肺胞の破壊が検出され、早期の気腫病変を発見できます。 **診断 [#ib8a79a9] 長期の喫煙歴があり慢性にせき、たん、労作時呼吸困難があればCOPDが疑われます。 -呼吸機能検査(スパイロメトリー) 最大努力で呼出した時にはける全体量(努力性肺活量)とその時に最初の1秒間ではける量(1秒量)を測定し、その比率である1秒率(1秒量÷努力性肺活量)が気道の狭くなっている状態(閉塞性障害)の目安になります。 気管支拡張薬を吸入したあとの1秒率が70%未満であり、閉塞性障害をきたすその他の疾患を除外できればCOPDと診断されます。 **病期 ステージ [#pe10dfe8] **合併症 [#s13f4b4c] **薬 [#ya252b4c] ***抗コリン剤 [#u0b0eb1d] -エクリラ ジェヌエア吸入用(一般名:アクリジニウム臭化物) -ウルティブロ吸入用カプセル(一般名:グリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩) -アノーロエリプタ7吸入用(一般名:ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩) -エンクラッセ エリプタ吸入用(一般名:ウメクリジニウム臭化物) -シーブリ吸入用カプセル(一般名:グリコピロニウム臭化物) -スピリーバ レスピマット吸入(一般名:チオトロピウム臭化物水和物) -スピリーバ吸入用カプセル(一般名:チオトロピウム臭化物水和物) ***β2刺激薬 [#ec07e016] -オンブレス吸入用カプセル(一般名:インダカテロールマレイン酸塩) -アドエア ディスカス吸入用(一般名:サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル) -セレベント ディスカス(一般名:サルメテロールキシナホ酸塩) -オーキシス タービュヘイラー吸入(一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物) //-(一般名:) //-(一般名:) //-(一般名:) ***長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤 [#s5cd4f6f] スピオルトレスピマット吸入(一般名:チオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩製剤) **治療法 [#ja50fceb] -COPDに対する管理の目標 --症状および生活の質の改善 --運動能と身体活動性の向上および維持 --増悪の予防 --疾患の進行抑制 --全身併存症および肺合併症の予防と治療 --生命予後の改善 気流閉塞の重症度だけでなく、症状の程度や増悪の頻度を加味した重症度を総合的に判断したうえで治療法を段階的に増強していきます。 喫煙を続けると呼吸機能の悪化が加速してしまいますので、禁煙が治療の基本となります。 増悪をさけるためには、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。 薬物療法の中心は気管支拡張薬(抗コリン薬・β2刺激薬・テオフィリン薬)です。効果や副作用の面から吸入薬が推奨されており、主として長時間気管支を拡張する吸入抗コリン薬や吸入β2刺激薬が使用されています。 気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合は、吸入ステロイド薬を使用します。長時間作用性β2刺激薬と吸入用ステロイドの配合薬も有用です。 ***非薬物療法 [#r1fb0979] 非薬物療法では呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練・運動療法・栄養療法など)が行われます。 低酸素血症が進行してしまった場合には在宅酸素療法が導入されます。さらに呼吸不全が進行した場合は、小型の人工呼吸器とマスクを用いて呼吸を助ける換気補助療法が行われることもあります。 ***手術療法 [#nb60456f] 症状によっては過膨張した肺を切除する外科手術(肺容量減少術)が検討されることがあります。 **罹患した著名人 [#r27e531d] -松嶋尚美 タレント、「オセロ」 -博多大吉 お笑い芸人、「博多華丸・大吉」
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