ページへ戻る

− Links

 印刷 

静脈血栓塞栓症 のソース :: 医療 Wiki

illness:静脈血栓塞栓症のソース

« Prev[3]  
#norelated
#contents
*深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症 [#q647a3fc]
通常、体内の血液は循環しているため血管内部では血液は凝固しません。 
しかし、手足の静脈のなかで血液が凝固することがあり、これが深部静脈血栓症で、できた血液のかたまり(血栓)が血管のなかを流れて肺の動脈に詰まる病気が肺血栓塞栓症です。深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症は連続した病気ですので、合わせて静脈血栓塞栓症と呼ばれます。
**症状 [#n95a3a04]
下肢の静脈に血栓ができて血管が完全に詰まってしまうと、血液が流れなくなり、血液がたまって下肢がはれます。このような状態が長期間続くと、皮膚に潰瘍ができることもあります。

一部の血管の壁に血栓ができても、血管が完全に詰まらなければ、下肢のはれなどの症状は起こりません。このタイプの深部静脈血栓症は、血栓が何らかの原因で血管の壁からはがれて血流にのり、肺動脈に詰まって肺血栓塞栓症を起こすまで症状がないので、非常に危険です。 

肺血栓塞栓症は、肺動脈の狭い範囲に起これば症状はありません。少し範囲が広がると、胸の痛みや苦しさが出たり、咳や血痰が出たりします。 
大きな血栓が肺動脈の本管に詰まると心臓停止と同じような症状が起こり、詰まった範囲が広い場合には死に至る可能性があります。

**原因 [#hebf27e7]
静脈の流れは、歩行や足の運動で起こる筋肉の収縮によって助けられています。そのため、長時間同じ姿勢のまま下肢を動かさないでいると、静脈の血液の流れが遅くなり、血栓ができることがあります。 

静脈内の血栓が血管を流れていき、肺の動脈に詰まると肺血栓塞栓症となります。日常生活でも、小さな血栓ができて肺の動脈に詰まることがありますが、ほとんどの場合は、自然に溶けるので心配はいりません。 

しかし、血栓が大きくなってから肺の動脈に詰まると、命に係わる可能性があります。 
肺血栓塞栓症は、飛行機やバスなどで体を動かすことができず長時間座っている時に起こることが知られています。また災害時に狭い空間での避難生活を強いられることによって起こる場合があります。 
 
血栓は、動かないことで血液の流れが遅くなるだけではなく、血液が凝固しやすい性質の人に起こりやすいことがわかっています。また、外傷や出産・手術など出血を伴う状況にあると、体の仕組みによって血液は凝固しやすくなります。

**診療科 [#c7036856]
循環器科

**検査 [#yc4309ac]
-深部静脈血栓症
--下肢静脈の超音波検査
--静脈造影
--造影CT
--D-ダイマー
血液検査で、血栓がありそうかどうかを調べることができます。
外傷や出産・手術のあとはこの検査が陽性になることが多く、この検査だけで血栓の有無を判断することはできません。 
-肺血栓塞栓症
--造影CT
--肺シンチグラム
--肺動脈造影
カテーテルを肺動脈まで進めて行います。

**診断 [#ob40f544]
**病期 ステージ [#x737e38f]
**合併症 [#q3840cdb]
**薬 [#b1a98681]
***経口FXa阻害剤 [#c46ce6f3]
-エリキュース錠(一般名:アピキサバン)
-リクシアナ錠(一般名:エドキサバントシル酸塩水和物)
***選択的直接作用型第Xa因子阻害剤 [#n7a46400]
-イグザレルト錠(一般名:リバーロキサバン)
***合成Xa阻害剤 [#e1a3c447]
-アリクストラ皮下注(一般名:フォンダパリヌクスナトリウム)

***直接トロンビン阻害剤 [#sd9f546b]
-プラザキサカプセル(一般名:ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)

***経口抗凝固剤 [#s1157941]
-ワーファリン錠(一般名:ワルファリンカリウム)
**治療法 [#b801f05b]
***深部静脈血栓症の治療 [#a2c1bb6b]
抗凝固薬の投与を行います。 
緊急に手術を行わなければならない場合は、下肢の血栓が肺動脈まで流れていかないように腹部の静脈内にフィルター(下大静脈フィルター)を置く場合があります。これによりフィルターの部分に新たな血栓ができる可能性があります。


***肺血栓塞栓症の治療 [#ebad8122]
血液を固まりにくくする薬剤(抗凝固薬)と、血栓を溶かす薬剤(血栓溶解薬)を投与します。
薬剤の投与によって出血が止められなくなる危険性もありますが、救命のためにリスクを考慮しながら治療を行います。

« Prev[3]