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高IgD症候群 のバックアップ差分(No.2) :: 医療 Wiki

illness:高IgD症候群 のバックアップ差分(No.2)

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1: 2013-09-02 (月) 21:29:32 cons[6] ソース[7] 2: 2013-09-02 (月) 22:10:14 cons[6] ソース[8]
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#norelated #norelated
#contents #contents
-*概要 [#bfc266be] +*メバロン酸キナーゼ欠損症 概要 [#bfc266be] 
-コレステロール生合成の経路に関わるメバロン酸キナーゼの機能低下によって生じる周期性発熱症候群である。機能不全となると、より重篤なメバロン酸尿症となる。+コレステロール生合成の経路に関わるメバロン酸キナーゼ(MK)の機能低下によって生じる周期性発熱症候群である。機能不全となると、より重篤なメバロン酸尿症となる。 
 +-メバロン酸キナーゼ(MK) 
 +MKは、コレステロール生合成経路でメバロン酸をリン酸化する酵素である。
**症状 [#s058eac4] **症状 [#s058eac4]
-乳児期より始まり、周期性の発熱発作が4~6日程度持続します。発作の際には、頭痛・嘔吐・下痢・腹痛・リンパ節腫脹を伴います。その他に、肝脾腫、発疹、関節痛、関節炎、アフタ性口内炎を伴います。+乳児期に発症して、周期性の発熱発作が4~6日程度持続します。発作の際には、頭痛・嘔吐・下痢・腹痛・リンパ節腫脹を伴います。その他に、肝脾腫、発疹、関節痛、関節炎、アフタ性口内炎を伴います。 
 +一般的に関節破壊は認められません。 
**原因 [#mb4b2371] **原因 [#mb4b2371]
メバロン酸キナーゼをコードする遺伝子mvkの変異によるものである。 メバロン酸キナーゼをコードする遺伝子mvkの変異によるものである。
 +メバロン酸の代謝産物であるゲラニルゲラニルピロリン酸が短期的に不足し、炎症性サイトカインの一種であるIL-1βが過剰に分泌され、周期性発熱が起こります。
 +
**診療科 [#m1c4172e] **診療科 [#m1c4172e]
**検査 [#mc67aa87] **検査 [#mc67aa87]
 +-血液検査
 +発熱発作時に白血球数、[[CRP]]は高値となります。発熱間欠期にもCRPが陰性化しない症例があります。
 +-特異的検査
 +発熱時の尿中メバロン酸測定、MK酵素活性測定、MVK遺伝子解析が行われます。
 +
**診断 [#j31155c8] **診断 [#j31155c8]
-**病期 ステージ [#r1b72157]+
**合併症 [#be8d6a8f] **合併症 [#be8d6a8f]
腹膜炎に続発する腹腔内癒着、関節拘縮、アミロイドーシス 腹膜炎に続発する腹腔内癒着、関節拘縮、アミロイドーシス
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**治療法 [#kcd73774] **治療法 [#kcd73774]
-ステロイドホルモン剤を中心に治療されています。メバロン酸を合成するHMG-CoA還元酵素阻害薬であるstatinが有効とされる場合があります。+副腎皮質ホルモン剤を中心に治療されています。メバロン酸を合成するHMG-CoA還元酵素阻害薬であるstatinが有効とされる場合があります。 
 + 
 +生物学的製剤の中では、抗IL-1製剤であるアナキンラや、抗TNFα製剤であるエタネルセプト(エンブレル皮下注)の有効性が報告されています。 
 +***移植 [#xb4e73b4] 
 +重症例では、造血幹細胞移植が行うことがあります。
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