3: 2015-06-27 (土) 20:03:02 kondo |
現: 2019-03-18 (月) 14:32:46 kondo |
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- | *概要 [#pc3d9789] | + | *SZ 概要 [#pc3d9789] |
- | 思考、感情、知覚、意欲など精神機能の多くの領域で独特の症状を現す病気です。 脳の組織に肉眼的な異常がありませんが、神経シプナスにおける情報伝達の異常が関係していると考えられています。 | + | 統合失調症(Schizophrenia:SZ)は、思考、感情、知覚、意欲など精神機能の多くの領域で独特の症状を現す病気です。 脳の組織に肉眼的な異常がありませんが、神経シプナスにおける情報伝達の異常が関係していると考えられています。 |
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| **症状 [#i3e285ff] | | **症状 [#i3e285ff] |
| 統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。 | | 統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。 |
| 発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、統合失調症になりやすい要因をいくつかもっている人が、仕事や人間関係のストレス、就職や結婚など人生の転機で感じる緊張などがきっかけとなり、発症するのではないかと考えられています。 | | 発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、統合失調症になりやすい要因をいくつかもっている人が、仕事や人間関係のストレス、就職や結婚など人生の転機で感じる緊張などがきっかけとなり、発症するのではないかと考えられています。 |
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| + | **診断 [#s471c376] |
| + | 統合失調症には、ICD-10とDSMという診断基準があります。 |
| + | ICD-10は世界保健機関(WHO)による国際疾病分類の第10改訂版です。 |
| + | DSMは米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルです。 |
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| + | ICD-10による診断基準 |
| + | 下記の1~4のうち、明らかな症状が少なくとも1つ(十分に明らかでない場合は2つ以上)、あるいは5~9のうち少なくとも2つ以上が、1ヶ月以上にわたりほとんどの期間、明らかに存在していること。 |
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| + | 1.考想化声(こうそうかせい)((考想化声:頭の中で考えたことが声として自分に聞こえる、またはその声が他人にも聞かれていると感じること。))、考想吹込または考想奪取((考想奪取:自分の考えが他人に奪われていると感じること。))、考想伝播((考想伝播:頭の中だけで考えたことが、他人にも知られていると感じること。))。 |
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| + | 2.他者に支配される、影響される、あるいは抵抗できないという妄想で、身体や四股の運動、特定の思考・行動や感覚に関連づけられているもの、および妄想知覚。 |
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| + | 3.患者の行動に対して絶えず注釈を加えたり、仲間の間で患者のことを話題にする形式の幻聴、あるいは身体のある部分から発せられる幻声。 |
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| + | 4.宗教的・政治的な身分や超人的な力や能力といった、文化的に不適切で実現不可能なことがらについての持続的な妄想。(例えば、天候をコントロールできるとか、別世界の宇宙人と交信しているといったもの) |
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| + | 5.持続的な幻覚が、感傷的内容をもたない浮動性あるいは部分的な妄想や支配観念に伴って、継続的(数週間から数ヶ月)に現れる。 |
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| + | 6.思考の流れに途絶や挿入があり、その結果、まとまりのない話し方をしたり、言語新作((言語新作:自分にしか通じない特殊な記号や漢字を使う。))がみられたりする。 |
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| + | 7.興奮、常同姿勢、蝋屈症(ろうくつしょう)((蝋屈症:受動的にとらされた姿勢を保ち続け、自分の意思で変えようとしない状態。))、拒絶症、緘黙(かんもく)、昏迷などの緊張病性行動。 |
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| + | 8.著しい無気力、会話の貧困、情動的反応の鈍麻(どんま)や不適切さのような、社会的引きこもりや社会的能力の低下をもたらさう陰性症状。 |
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| + | 9.関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭する態度、社会的ひきこもりなど、個人的行動の質的変化。 |
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| **薬 [#f0ac71f1] | | **薬 [#f0ac71f1] |
| ***経過 [#o931aa84] | | ***経過 [#o931aa84] |
| 治療によって急性期の激しい症状が治まると、その後は回復期となり、徐々に長期安定にいたるというのが一般的な経過です。なかにはまったく症状が出なくなる人もいますが、症状がなくなったからといって自分だけの判断で中途半端な時期に薬をやめてしまうと、しばらくして再発してしまうことも多いので注意が必要です。 | | 治療によって急性期の激しい症状が治まると、その後は回復期となり、徐々に長期安定にいたるというのが一般的な経過です。なかにはまったく症状が出なくなる人もいますが、症状がなくなったからといって自分だけの判断で中途半端な時期に薬をやめてしまうと、しばらくして再発してしまうことも多いので注意が必要です。 |
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| + | **罹患した著名人 [#rb81ea8f] |
| + | -芥川龍之介 作家 |
| + | -エドワルド・ムンク(1863‐1944) ノルウェー出身の画家 |
| + | 代表作『叫び』が描かれた時期(1893年)と精神症状が認められた時期に10年のずれはあるが、『叫び』に表現されたおどろおどろしさや破局的な描写は幻覚体験をよく表しています。 |
| + | -ジョン・ナッシュ(1928‐2015) アメリカの数学者 |
| + | 1994年、ゲーム理論に関して大きな貢献をしたとしてノーベル経済学賞を受賞した。 |
| + | -今井メロ 元スノーボーダー、タレント |
| + | 2013年、自身のブログで統合失調症だと公言した。 |
| + | -玉置浩二 歌手 |
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