1: 2012-07-08 (日) 21:57:56 seria[5] [6] | |||
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+ | #norelated | ||
+ | #contents | ||
+ | *鬱病 概要 [#we861765] | ||
+ | うつ病とは、気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする精神疾患です。 | ||
+ | **症状 [#pa41c3e1] | ||
+ | 抑うつな気分となり、物事への興味や関心が薄れ、喜びが喪失します。精神症状と共に身体的な症状を生じます。 | ||
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+ | ***感情面の症状 [#pd33fdef] | ||
+ | 寂しい、落ち込む、絶望的、何も希望が持てない、自分にとって楽しいことをする気分になれない、などの感情が起こります。 | ||
+ | これらの感情は、一時的なものではなく少なくとも2週間以上続きます。時には将来を悲観し自殺願望が出る事があり、実行に移すことがあります。 | ||
+ | ***思考面の症状 [#k565ee42] | ||
+ | -思考抑制 | ||
+ | 思考が頓挫し、集中出来ない、決断力が落ちた、頭が呆けたと感じるようになります。 | ||
+ | -自己批判 | ||
+ | 自分は駄目な人間だ、何をやってもうまくいかないと感じたり、後悔や取り越し苦労に苛まされるようになったりします。 | ||
+ | -罪業妄想 | ||
+ | 自分は物凄く悪いことをしたので罪を受けなければならないと信じ込んだりします。 | ||
+ | -貧困妄想 | ||
+ | 将来貧乏になるに違いないと信じ込んだりします。 | ||
+ | |||
+ | ***行動面の症状 [#dffcba41] | ||
+ | 元気がない、何もやる気がしない、家事が出来ない、仕事が出来ない、趣味への関心もなくなり、日常の活動性が低下します。 | ||
+ | 話のテンポが遅くなり、声も低く小さくなります。 | ||
+ | ***身体面の症状 [#cedf0b30] | ||
+ | 睡眠が障害され早朝覚醒、中途覚醒が起こるようになり熟睡が出来なくなります。 | ||
+ | 食欲も低下し体重が減少することもあります。 これとは逆に昼間に眠気が酷く、居眠りが多くなり、食欲が旺盛になりすぎたりすることもあります。 | ||
+ | このような症状は、日照時間が短い冬期にうつ病を繰り返す季節性うつ病で特に顕著にみられます。 体調が悪く、頭痛、肩こり、胸部や腹部の不快感なども起こります。 | ||
+ | また少しの運動で疲れやすく、休みたくなります。一般に性欲も著しく低下します。 | ||
+ | |||
+ | **診療科[#fc9c62fa] | ||
+ | 精神・神経科 | ||
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+ | **診断 [#r92824fc] | ||
+ | **薬 [#sfdc1954] | ||
+ | ***抗うつ剤 [#ef788c9e] | ||
+ | ****三環系抗うつ薬(TCA) [#ef7f9b0d] | ||
+ | -アナフラニール錠(一般名:塩酸クロミプラミン) | ||
+ | セロトニンの再取り込み阻害作用が強い。 | ||
+ | --副作用 | ||
+ | 抗痙攣作用の強いため抗不安薬を併用することが多い。 | ||
+ | -アモキサンカプセル(一般名:アモキサピン) | ||
+ | 憂うつな気分を和らげ、意欲を高めます。また、不安や緊張した気分をほぐして気持ちを楽にします。 | ||
+ | -アンプリット錠(一般名:塩酸ロフェプラミン) | ||
+ | -スルモンチール錠(一般名:トリミプラミンマレイン酸塩) | ||
+ | -トフラニール錠・イミドール糖衣錠(一般名:塩酸イミプラミン) | ||
+ | アミトリプチリン よりも抗コリン作用、鎮静作用が弱いがノルトリプチリンよりは強い。 | ||
+ | -トリプタノール錠・ラントロン錠(一般名:塩酸アミトリプチリン) | ||
+ | 抗コリン作用、鎮静作用が最も強いTCAです。入眠障害がある場合に処方されます。 | ||
+ | -ノリトレン錠(一般名:塩酸ノルトリプチリン) | ||
+ | -プロチアデン錠(一般名:塩酸ドスレピン) | ||
+ | //-(一般名:) | ||
+ | |||
+ | ****四環系抗うつ薬 [#u839c8a7] | ||
+ | ノルエピネフリンの再取り込みを選択的に阻害し、セロトニンの再取り込みは阻害しません。 | ||
+ | -テシプール錠(一般名:マレイン酸セチプチリン) | ||
+ | 中枢性セロトニン作用がある。鎮静の副作用は少ない。 | ||
+ | -テトラミド錠(一般名:塩酸ミアンセリン) | ||
+ | α2受容体を遮断することでノルアドレナリンの放出を促進します。抗ヒスタミン作用が強い。 | ||
+ | -ルジオミール錠(一般名:塩酸マプロチリン) | ||
+ | |||
+ | |||
+ | ****選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitor) [#o5f7671a] | ||
+ | セロトニンは、気分にかかわる神経伝達物質です。SSRIは、セロトニンを再取り込みするセロトニントランスポーターの働きを阻害します。これにより、脳内シナプス間隙のセロトニン濃度が高まり、神経の伝達がよくなります。その結果、うつ状態が改善され、気分が楽になると考えられます。セロトニントランスポーターにだけ結合し、その他の受容体にはほとんど作用しないので副作用も少ないです。 | ||
+ | -ジェイゾロフト錠(一般名:塩酸セルトラリン) | ||
+ | -デプロメール錠(一般名:フルボキサミン マレイン酸塩) | ||
+ | -ルボックス錠(一般名:フルボキサミン マレイン酸塩) | ||
+ | -パキシル錠(一般名:パロキセチン塩酸塩) | ||
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+ | //--(一般名:) | ||
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+ | ****セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI:Serotonin Noradrenaline Reuptake Inhibitor) [#fd14c0ab] | ||
+ | -トレドミン錠(一般名:ミルナシプラン塩酸塩) | ||
+ | 憂うつな気分を和らげ、意欲を高めます。 | ||
+ | -サインバルタカプセル(一般名:デュロキセチン塩酸塩) | ||
+ | 脳内でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、脳内の神経伝達をスムーズにし、憂うつな気分を和らげ、やる気がなくなる、不安といった症状を改善します。 | ||
+ | //-(一般名:) | ||
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+ | ****ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ剤(NaSSA:Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant) [#b0656285] | ||
+ | -レメロン(R)錠((レメロン錠はN.V.オルガノン社が創製したうつ病治療薬で、1994年に製品名『REMERON(R)』としてオランダで発売されて以来、現在では世界90ヵ国以上で販売されており、日本では明治製菓株式会社と共同開発を行ない2009年7月7日に製造販売承認を取得しました。))15mg・リフレックス錠(一般名:ミルタザピン) | ||
+ | レメロン錠は、投与1週目からの早い効果があり、長期間、効果を維持するという特長を持ち合わせた薬剤です。 | ||
+ | 脳内の2つの神経伝達物質、ノルアドレナリンとセロトニンの遊離量を増やし、神経の働きをよくします。ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め、セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にするといわれます。 | ||
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+ | ****その他の抗うつ剤 [#a4a6d464] | ||
+ | -レスリン錠(一般名:塩酸トラゾドン錠) | ||
+ | -デジレル錠(一般名:塩酸トラゾドン錠) | ||
+ | -ドグマチール錠(一般名:スルピリド) | ||
+ | -アビリット錠(一般名:スルピリド) | ||
+ | -ミラドール錠(一般名:スルピリド) | ||
+ | 脳に直接働いて、うつ病、うつ状態の不安、苛立ち、苦悶、妄想状態、睡眠障害、強迫症状などをやわらげます。 | ||
+ | --副作用 | ||
+ | 眠気、ふらつき、口や喉の渇き、便秘、立ちくらみ、不整脈様の症状、動悸 | ||
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+ | ***抗不安薬・催眠鎮静剤 [#i92ea689] | ||
+ | ****ベンゾジアゼピン系 [#uf58636e] | ||
+ | -コンスタン錠、ソラナックス錠(一般名:アルプラゾラム) | ||
+ | -レンドルミン錠、レンデム錠(一般名:ブロチゾラム) | ||
+ | -ワイパックス錠 (一般名:ロラゼパム) | ||
+ | 気分をリラックスさせます。不安や緊張感を和らげたり、寝つきをよくします。その他、筋弛緩作用があります。 | ||
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+ | ****チエノベンゾジアゼピン系 [#i20a0192] | ||
+ | -デパス錠(一般名:エチゾラム) | ||
+ | 脳のリラックス系の神経受容体「BZD受容体」に結合することで、リラックス系の神経を活性化させます。 | ||
+ | 抗不安作用、鎮静・催眠作用、筋緊張緩和作用、抗けいれん作用などがあります。 | ||
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+ | **治療法 [#s2141663] | ||
+ | ***薬物療法 [#ga9c8a6e] | ||
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+ | ***認知療法 [#d411ee78] | ||
+ | 落ち込みや怒りを感じた場面を、客観的に下記の7つに分類しながら思い出して書いていく。 | ||
+ | +その場の状況 | ||
+ | +そのとき感じた気分や感情 | ||
+ | +その瞬間、浮かんでいた考え(自動思考と呼ぶ) | ||
+ | +自動思考を裏づけ、根拠となるような事実 | ||
+ | +自動思考を覆すような事実 | ||
+ | +これらの項目から考えられる、より視野を広げたバランスのよい考え方(適応思考と呼ぶ) | ||
+ | +考えを変えた結果、気分がどのように変化したか | ||
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+ | どんなに悲観的な気分になっていても、これらを書き出していくことにより自分の思い込みだったことに気づくことが出来る。 |
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