ICGとはインドシアニングリーンという暗緑色の色素です。この色素を腕の静脈に注射し、一定時間後に採取し、色素がどれだけ残っているか、すなわち肝臓でどれだけ処理されたかを調べるのがICG試験です。
ICGは体にとっては異物であるため、血液中に入ると肝臓がとり込んで胆汁中に排泄してしまいます。ところが、肝臓の機能が低下して異物を処理する能力が低下している場合にはICGを処理できずに血液中に残ってしまいます。そのため、ICGがどれだけ残っているかを測定すれば、肝臓の予備力、言い換えれば肝障害がどの程度まで進んでいるかがわかります。
この値は高くなります。また、胆汁の流れが不十分である場合にも、この値は高くなります。
ICGを体重1kgあたり0.5mg、静脈に注射して、15分後に反対の腕から採取して、血液中に残っているICGの量を調べます。注射と採血と2回針をさされますが、それ以外はほとんど苦痛はありません。