ICGとはインドシアニングリーン[2]という暗緑色の色素です。この色素を腕の静脈に注射し、一定時間後に採取し、色素がどれだけ残っているか、すなわち肝臓でどれだけ処理されたかを調べるのがICG試験です。
ICGは体にとっては異物であるため、血液中に入ると肝臓がとり込んで胆汁中に排泄してしまいます。ところが、肝臓の機能が低下して異物を処理する能力が低下している場合にはICGを処理できずに血液中に残ってしまいます。そのため、ICGがどれだけ残っているかを測定すれば、肝臓の予備力、言い換えれば肝障害がどの程度まで進んでいるかがわかります。
この値は高くなります。また、胆汁の流れが不十分である場合にも、この値は高くなります。
ICGを体重1kgあたり0.5mg、静脈に注射して、15分後に反対の腕から採取して、血液中に残っているICGの量を調べます。注射と採血と2回針をさされますが、それ以外はほとんど苦痛はありません。
食事制限や準備はいりません。ヨードにアレルギーのある方は予め申し出てください。
15分後の値が15%以上あったら、30分後と45分後に採血して検査します。15分後に30%以上あったら肝硬変が疑われます。45分後に30%を超えていたら、肝障害が相当進んでいると考えられます。肝硬変になると血漿消失率の停滞値は0.100以下に下がります。
ICG試験と原理は同じでBSP(ブロモスルホフタレイン)という色素を注射し、45分後に採血して調べます。基準値は45分値で6%以下です。
アレルギー反応があらわれることがあるので、特殊な場合を除いてはあまり行われません。
(This host) = https://www.joy-mix.com