「HBI-8000」は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC:histone deacetylase)を阻害するベンズアミド系の経口投与剤で、クラスIのHDACでは触媒ポケットに直接結合し、阻害活性を示すようにデザインされています。
本剤は、がんに関連するHDAC酵素の活性を低濃度(ナノモルレベル)で阻害し、良好な薬効と安全性を示します。HDACは配列の相同性などによりI~IVの4つのクラスに分類されますが、本剤は、クラスI(HDAC1、2および3)とクラスIIb(HDAC10)をナノモルレベルで阻害し、腫瘍細胞のヒストン(H3およびH4)へのアセチル基の蓄積をもたらします。
ヒト由来の腫瘍細胞による実験から、本剤は、エピジェネティック[2]な作用による腫瘍細胞の増殖抑制効果やアポトーシスの誘導、免疫調節による抗腫瘍活性の増加を含む、様々な作用機序を通じて多くの腫瘍細胞株の増殖を抑制すると考えられています。
本剤は、中国において末梢性T細胞リンパ腫に係る適応で承認されています。
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