抗凝固剤を入れた注射器で採血し(抗凝固剤も含めて200ml)、それを細長い管(ピベット)に入れて垂直に立てておくと、血球が下に沈んで、上澄みの血漿部分と血球部分(ほとんどが赤血球)に分かれます。1時間後と2時間後に上澄みの部分がどれだけあるかを測定する検査です。
体のどこかに炎症があったり、組織が壊れたりすると、血液中のタンパク質の成分が変化するために赤血球の沈む速度が速くなります。ですから、この検査で基準値を超えていれば、体に炎症や組織の破壊、細胞の壊死などが起こっていることが考えられます。
逆に、多血症や播腫性血管内凝固症候群(DIC)などでは遅くなります。ただ、炎症や破壊が起こってから血沈に変化が出るまで30時間以上かかりますから、急性病の診断には不適です。ですから、慢性病のスクリーニング(ふるいわけ)や経過観察などに利用されます。
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