- DIC ERCP PTC
- 何がわかるのか
- どのような検査か
- 点滴静注胆嚢胆管造影(DIC)
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
- 経皮経肝胆管造影(PTC)
- 検査を受ける時の注意
- 検査結果の判定
- 異常な場合に疑われる病気
DIC ERCP PTC [1]
肝臓でつくられた胆汁を十二指腸まで送る管が胆管です。その途中にあって胆汁を蓄え濃縮する働きをしている袋が胆嚢です。 この胆汁の胆道に造影剤を流し、X線撮影をして映し出す検査です。
何がわかるのか [2]
単純X線検査では写らない胆嚢の形がわかり、腫瘍などで圧迫されて狭くなってる場所や胆汁の流れが妨げられているために胆管などが拡張している様子を画像で見ることが出来ます。
どのような検査か [3]
三通りの検査法があります。
点滴静注胆嚢胆管造影(DIC) [4]
ヨードの入った造影剤は胆汁といっしょに排泄されるので、これを静脈に注射して、胆管を流れるところをX線撮影します。
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP) [5]
口から内視鏡を挿入して十二指腸まで届かせます。内視鏡で見ながら胆管と膵管の開口部に細い管を挿入し、そこから胆管に造影剤を注入してX線撮影を行います。胆管や胆嚢を写すことができます。膵管に注入すれば膵管を写しだすことが出来ます。
経皮経肝胆管造影(PTC) [6]
X線や超音波で写しながら、皮膚から針を刺して肝内胆管に届かせ、造影剤を注入します。胆管が詰まるために起こる閉塞性黄疸で肝内胆管が拡張している状態を調べるときに行われます。その際、たまっている胆汁をチューブで抜き出す治療も行えます。
検査を受ける時の注意 [7]
いずれの検査も入院して行います。ヨードにアレルギーのある人は事前に申し出てください。
- 点滴静注胆嚢胆管造影(DIC)
前日の夕食後に造影剤をを服用します。当日は絶食して造影剤を30分かけて静脈注射して、時間を追って撮影します。検査時間は2時間30分。
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
検査時間は1~2時間です。
下記の上部消化管内視鏡検査の注意事項を参照して下さい。
- 検査前日の夜9時以降は飲食をしてはいけません。毎日服用している薬は、いつも通り服用してよいですが、少量の水で飲むようにします。
- 検査当日も飲食は一切禁止です。但し喉が渇いてしかたないときは、少量の水またはお湯で喉をうるおす程度なら結構です。
- 検査当日は薬を服用してはいけません。
- 煙草は、胃液を分散させるため、当日は朝から禁煙して下さい。
- 検査の前は、なるべく唾を飲み込まないようにします。
- 空気を注入すると、ゲップが出たくなりますが、出さないように我慢します。
- 胃の運動を止める注射は、緑内障[8]や不整脈[9]、前立腺肥大、薬物アレルギーのある人は受けられませんので、あらかじめ申し出てください。
- この注射をした後は尿がでなくなることがありますが、しばらくすると自然に出るようになります。
- この注射後は2~3時間は車の運転は控えましょう。
- 経皮経肝胆管造影(PTC)
前日の夕食後は絶食します。針を刺す場所に局所麻酔をかけます。検査時間は約1時間。
胆管、胆嚢、膵管などの拡張、狭窄、胆石の有無、大きさ、場所などから診断が下されます。