統合失調症(Schizophrenia:SZ)は、思考、感情、知覚、意欲など精神機能の多くの領域で独特の症状を現す病気[2]です。 脳の組織に肉眼的な異常がありませんが、神経シプナスにおける情報伝達の異常が関係していると考えられています。
統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。
陽性症状の典型は、幻覚と妄想です。幻覚の中でも、周りの人には聞こえない声が聞こえる幻聴が多くみられます。
陰性症状は、意欲の低下、感情表現が少なくなるなどがあります。
周囲から見ると、独り言を言っている、実際はないのに悪口を言われたなどの被害を訴える、話がまとまらず支離滅裂になる、人と関わらず一人でいることが多いなどのサインとして表れます。
幻覚、妄想、興奮など誰の目にも異常とみえる症状がでます。
陽性症状と呼ばれます。 幻覚 幻聴と幻視が多く、特に人の声が聞こえるといったことが多く現れます。命令口調「・・・しなさい!」、批判的なもの「また、こんなことして!」、実況中継風「今○○さんはこんなことをいています。」などの声が聞こえます。
陽性症状が徐々に減り、自分を取り戻していく時期です。 陽性症状が減るとともに陰性症状と呼ばれる症状が目立つようになることがあります。
陰性症状とは、喜怒哀楽の表情が乏しくなり、会話の減少、意欲の低下、引きこもりなど鬱病のような症状のことです。
陽性症状、陰性症状がある程度混在し固定する段階です。
すべての人が慢性症状を残すわけではありませんが、70~80%の人は症状が残ります。
発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、統合失調症になりやすい要因をいくつかもっている人が、仕事や人間関係のストレス、就職や結婚など人生の転機で感じる緊張などがきっかけとなり、発症するのではないかと考えられています。
統合失調症には、ICD-10とDSMという診断基準があります。
ICD-10は世界保健機関(WHO)による国際疾病分類の第10改訂版です。
DSMは米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルです。
ICD-10による診断基準
下記の1~4のうち、明らかな症状が少なくとも1つ(十分に明らかでない場合は2つ以上)、あるいは5~9のうち少なくとも2つ以上が、1ヶ月以上にわたりほとんどの期間、明らかに存在していること。
1.考想化声(こうそうかせい)*1、考想吹込または考想奪取*2、考想伝播*3。
2.他者に支配される、影響される、あるいは抵抗できないという妄想で、身体や四股の運動、特定の思考・行動や感覚に関連づけられているもの、および妄想知覚。
3.患者の行動に対して絶えず注釈を加えたり、仲間の間で患者のことを話題にする形式の幻聴、あるいは身体のある部分から発せられる幻声。
4.宗教的・政治的な身分や超人的な力や能力といった、文化的に不適切で実現不可能なことがらについての持続的な妄想。(例えば、天候をコントロールできるとか、別世界の宇宙人と交信しているといったもの)
5.持続的な幻覚が、感傷的内容をもたない浮動性あるいは部分的な妄想や支配観念に伴って、継続的(数週間から数ヶ月)に現れる。
6.思考の流れに途絶や挿入があり、その結果、まとまりのない話し方をしたり、言語新作*4がみられたりする。
7.興奮、常同姿勢、蝋屈症(ろうくつしょう)*5、拒絶症、緘黙(かんもく)、昏迷などの緊張病性行動。
8.著しい無気力、会話の貧困、情動的反応の鈍麻(どんま)や不適切さのような、社会的引きこもりや社会的能力の低下をもたらさう陰性症状。
9.関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭する態度、社会的ひきこもりなど、個人的行動の質的変化。
脳内のドパミン量を減らすように作用をします。陽性症状に効果を表わします。陰性症状までは改善しません。
陽性症状だけでなく、陰性症状まで改善します。これらの薬はD2受容体遮断作用に加え、5-HT2受容体遮断作用を併せもちます。
D2受容体・5-HT2受容体に加え、他の多くの脳内受容体を遮断する作用をもちます。
ドパミン神経系を正常状態に安定化させ作用があります。陽性症状と陰性症状の両方に効果があります。
ドパミン・システムスタビライザー(DSS:Dopamine System Stabilizer)
D2受容体と5-HT2受容体を遮断することで陽性・陰性症状の両方を改善します。また。D2受容体・5-HT2受容体に加え、他の多くの脳内受容体を遮断することによって統合失調症を改善させます。
病気[2]の自己管理の方法を身につけたり、社会生活機能のレベル低下を防ぐ訓練などを行うもので、精神療法やリハビリテーションが含まれます。病状や生活の状態に合わせて、様々な方法が用いられます。
治療によって急性期の激しい症状が治まると、その後は回復期となり、徐々に長期安定にいたるというのが一般的な経過です。なかにはまったく症状が出なくなる人もいますが、症状がなくなったからといって自分だけの判断で中途半端な時期に薬をやめてしまうと、しばらくして再発してしまうことも多いので注意が必要です。
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陰性とてもきつい。感情の決定で混乱します。
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