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真性赤血球増加症 PV 概要
真性多血症(Polycythemia vera)は、骨髄増殖性腫瘍(MPN)の一種で、造血幹細胞の後天的な遺伝子異常がもたらす増殖によって血液中の赤血球数および循環血液量の絶対的増加をきたす疾患です。また白血球や血小板も増加し全血球が増加していることが多い。
症状
真性多血症は、異常に赤血球が増加して血液がドロドロになります。それによって、頭痛、めまい、手足を温めたときにかゆみを感じる、熱くピリピリと感じる(しゃく熱感)、ひざや足などの関節がはれて痛みが出る、胃の調子が悪くなる、などの自覚症状が起こります。
検査
血液検査、骨髄検査、超音波検査が行われます。
- 血液検査
血液に含まれる細胞の数や形などを調べます。 - 骨髄検査
骨の中の骨髄血を穿刺します。うつ伏せの姿勢で、局所麻酔を行い腰の骨に針をさします。こうして採取した細胞を、顕微鏡により観察します。正しく血液細胞がをつくられているか、悪性の細胞の有無を確認します。 - 超音波検査
脾臓や肝臓が大きくなっていないかどうかを調べます。
診断
2008年WHO分類 診断基準
診断には、大基準の2つに加え小基準の1つに該当するか、1番目の大基準に加え2つの小基準に該当する必要がある。
大基準
1.以下のうち1つ以上を含む赤血球量の増加所見:
- ヘモグロビンが男性で18.5g/dL超過、女性で16.5g/dL超過
- ヘモグロビンまたはヘマトクリットが年齢、性別、および居住地の高度に対する測定法特異的基準範囲の第99パーセンタイル超過
- 患者のベースライン値から2g/dL以上の増加が確認され持続しており、鉄欠乏症の是正により説明できない場合は、ヘモグロビンが男性で17g/dL超過,女性で15g/dL超過
- 赤血球量増加が正常予測平均値上限を25%上回る
2.JAK2 617VFまたは他の機能的に同様な突然変異(例:JAK2 エクソン12の突然変異)の存在
小基準
1.骨髄生検で、3つの血球系の増加(汎骨髄症)を伴う年齢に対して過形成、ならびに赤血球、顆粒球、および巨核球の著しい増殖が認められる
2.血清エリスロポエチン濃度が基準正常範囲を下回る
3.In vitroにおける内因性赤血球コロニー形成
合併症
- 心筋梗塞・脳梗塞
- 出血性症状
真性多血症では、血液中に異常な血小板が増加するため、本来の働きである止血の役割が機能しにくくなります。そのため、皮膚や粘膜において出血傾向が出てきます。 - 骨髄線維症
真性多血症を長期にわたって罹患している患者さんに見られる原因不明の合併症です。骨髄線維症は、骨髄内に繊維質のコラーゲンが生成し、骨髄が硬質化し造血機能がうまく働かなくなる疾患です。それに伴い、貧血、腹部膨満感などがみられるようになります。 - 白血病
骨髄線維症と同様、真性多血症を長期にわたって罹患している患者さんに見られる合併症の一つです。白血病は、正常な白血球が作られる過程で、ガン化することにより発症し、骨髄内で、ガン化した細胞が増殖、その結果、正常な血液を作る場所が少無くなります。そのため、正常な血液を作る事が出来なくなり、感染症、貧血、出血傾向を引き起こします。
治療法
体の中から血液を取り除く
抗血栓療法
アスピリンなどの飲み薬により血栓をできにくくします。出血しやすくなる副作用があります。
*1 インターフェロンは、体がウイルスに感染したときに免疫細胞を作り出すたんぱく質(生物学的応答調節剤=サイトカイン)です。この物質はウイルスやがん細胞を攻撃し、また免疫系の働きを増強するとされています。
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ぺージ名 : | 真性多血症 |
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初版日時: 2018-12-16 (日) 14:48:37
最終更新: 2018-12-17 (月) 21:57:05 (JST) (1950d) by kondo
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